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福岡県福岡市東区 恵光院

Ekoin,Higashiku,Fukuoka city,Fukuoka

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June 10,2017  田中康平

福岡県福岡市東区馬出5-36-35

筥崎宮の前にある寺院。今から400年ほど前の寛永年間に創建されたとされる。境内にある燈籠堂は1208年創建とされ、1587年秀吉が箱崎宮に滞陣した際、同行した千利休が秀吉らを招いて堂の周辺で茶会を開いたことでも有名。当時は筥崎宮の境内にあったが明治の神仏分離の際に現在の場所に移されたとされる。

樹齢200年のボダイジュが植えられており訪れた6月にはその美しい花が堪能できた。

ちなみに菩提樹の木は栄西により宋から日本にもたらされ、香椎宮に最初の木が植えられこれが栄西の手によって日本各地の寺に分けられたと伝えられる。香椎宮の最初の菩提樹は戦国時代に焼失しその後東大寺に送られていた木がさらに株分けされて香椎宮(実際には報恩寺)に戻ったとされる。恵光院の菩提樹は樹齢200年とされるがいずれにせよ栄西の伝えた菩提樹の末裔の一つと思われる。

この菩提樹(和名:ボダイジュ)はシナノキ科シナノキ属で釈迦がその木の下で悟りを開いたとされるインドボダイジュ(クワ科イチジク属)とは異なる。インドボダイジュは熱帯性の木で温帯の中国には適さないため中国では代わりにシナノキ科シナノキ属がボダイジュとして広まったといわれている。また、シューベルトの歌曲「冬の旅」のなかで歌われる有名な菩提樹(リンデンバウム)はセイヨウシナノキ(シナノキ科シナノキ属)でこのいずれとも異なる。

                                 

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