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三重県いなべ市 藤原岳
Fujiwaradake,Inabe city,Mie


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Mar.28, 2014 中山辰夫


三重県いなべ市と滋賀県東近江市の県境

藤原岳は鈴鹿国定公園の三重県いなべ市と滋賀県東近江市との境界にある山で、鈴鹿山脈の北部に位置し、標高は1,144mである。
三重県側は太平洋セメント藤原鉱山となっており、石灰石が山容を変えるほど採掘されている。
山麓周辺はフクジュソウやセツブンソウなどの群生地で、花の百名山に選定されており、特に、春先の花のシーズンに多くのハイカーが訪れる
9月頃は花シーズンであるが、山ヒルが現れ、登山を避ける人が多い。

藤原岳のシンボルとされる≪フクジュウソウ≫を楽しみに登る。結果として9合目半ばで下山した。藤原岳の魅力の一端を知ったにすぎなかった。

登山ルートは、大貝戸登山道と聖宝寺登山道がある。聖宝寺堂は堰堤築造の関係もあって暫く登山で出来なかった。現在整備が進められている。
三岐鉄道西藤原駅近くの大貝戸登山口から登る。 駐車場は9時過ぎで一杯である。

■登山口付近:標高150m

■登り口〜2合目
大貝戸登山口は、神武神社の境内から始まる。丸太の階段が多く、登り始めから急勾配である。小学生も2合目位までかな。

■2合目〜3合目
スギ・ヒノキの植林帯が続く。相変わらずややのぼりがキツイ。

■3合目〜5合目

■5合目〜6合目 標高:640m
やや平坦な個所が増える。山道はしっかり踏み固められている。

■ 6合目〜7合目
山道はしっかり踏み固められている。

■7合目〜8合目
のぼりがきつくなる。強風で木々のねじれが風の強さを表している。裏登山道との合流点である。

■8合目広場 標高:840m
ちょっとした休憩広場になっている。昼食を取る人が多い。本格的な装備の登山者が平日にもかかわらず多い。杉木立の中だが春は展望が利く。
この辺りはカタクリの群生やミノコバイモ、アズマイチゲ、キクザキイチゲなどがその季節に見られる。

■8合目〜9合目
8合目からは、ゴツゴツした石灰岩がゴロゴロ露出して登りにくく、枯沢には雪も残り滑りやすい。あちこちでフクジュウソウの群生が目立ってくる。
フクジュウソウを追いかけながら登っていると9合目に着く。

■周囲の景観 標高:980m

■フクジュウソウ
8合目、9合目で観察が出来た。9合目から先は開花が少ないとの情報を受ける。頂上もかすんで視界よくないと聞き引き返す。
だが、好天に恵まれると、360度の展望が素晴らしく、伊勢平野や鈴鹿の山々が一堂に見渡せる。夏にはテンニンソウ、カワチブシの群生がみられる。
フクジュソウは、例年2月末〜4月下旬まで8〜9合目付近で多く見られるが、天気のいい日しか咲かない。曇りの日は花が開かない。
石灰岩地帯の落葉広葉樹林を好む多年草である。早春に開花し、初夏に地上部が枯れる。
名前が縁起よく花がきれいなことから、持ち去られることが多く減少している草花と聞く。4月上旬には山頂付近で多く見られる。

■時間や天候の都合で、登山は9合目中ほどで中断し下山する。
帰路は8合目より、裏登山道の聖宝寺道を辿ったが急峻な個所や迷いそうな個所もあって大いに反省した。

聖宝寺道(裏登山道)は、上流の坂本谷で土石流が起こり、その防止に鳴谷川堰堤工事が行われてきた。
工事の間に山の崩壊もあって、登山禁止であったが、堰堤の完成もあって、昨年末よりボランテイアの皆さんが整備され一応登山が出来るようになっている。(禁止の看板は未回収)
全体的に極めて危険なルートで、特に下山時に使用すると急峻な斜面を滑落して重傷あるいは死亡事故が発生する確率が高いといわれる。
従い登山道の補修作業も危険の伴う内容だったと聞く。

下山ルート

■8合目〜7合目
道らしい道もなく雑木林が続き道幅も狭く、道すらはっきりしないし急坂である。張られたロ^−プだけが頼りである。

■7合目〜6合目
崩壊した坂本谷のすぐ傍を通る。大きな石灰岩の塊が埋め尽くす谷を横目に見ながら慎重に下りる。小片の石灰岩がゴロゴロしている。

■6合目〜5合目
少し平地になってくる。植林が行われている。案内はロープに代わり岩や樹木に付けられた赤いマークである。

■5合目〜4合目
崩壊場所も見える。

■4合目〜3合目
急峻な下りが続く。写真を写す余裕もない。

■三合目〜2合目
登山道は谷の前で消える。谷中にマークを見つける。

幸い水の流れがなく、赤印のマークに従い石灰岩が埋める谷中を歩く。

■2合目〜堰堤
聖宝寺ヘ行くルートを見落としたようである。地上部が見えて来て一安心する。が、登山道は油断できない。堰堤付近に下りた。

■鳴谷堰堤周辺
堰堤の築造で長命水などが分からないまま過ぎた。

裏登山道である聖宝寺道は、傾斜もきつく歩きにくい。時としてコースを見間違えそうにもなった。
堰堤の工事用道路から聖宝寺の集落に下がり、整備された遊歩道から鳴谷神社横に出る。

■聖法寺登山道付近略図

鳴谷神社は、藤原岳の裏参道である聖宝寺への登り口に鎮座する神社で、その昔は日吉山王社と言い、聖宝寺の守護神として祀られていた。
明治以降に鳴谷神社と改称された。

大貝戸の駐車場や西藤原駅から車道沿いに歩く。

鳴谷神社
三重県いなべ市藤原町坂本83

807年、天台宗の開祖最澄が藤原岳の中腹に聖宝寺を開いた際に、滋賀の日吉大社の分神(日吉山王社)として祀られたといわれる。

拝殿前には“”比売杉”、”比古杉”のスギが 並んで立ち、その他、モミ、イチイガシ、ツブラジイがあり、これらは市指定天然記念物になっている。

神猿
八幡様は鳩・春日様は鹿・山王さまは猿・稲荷様は狐、ともに神様の使いとして古くから大切にされてきた。
鳴谷神社ではこの神猿を「マサル」と言って「魔が去る」とか、「勝る」何よりも優れて美しいものを持つ正義の表象として伝えられている。≪説明文≫

250段の石段
この石段は間隔も半端で上り下りはこたえる。登りきると聖宝寺の境内。裏手に登山道入口がある。

聖宝寺
三重県いなべ市藤原町坂本981

宗派:臨済宗 本尊:十一面千手観音菩薩

平安初期大同2年に最澄が開いたと伝わる古刹。
戦国時代に滝川一益により焼失した。その後徳川中期、万治元年に大圓宝鑑愚堂が開山となり再興した。
庭園は、藤原期の造庭と推測され、池には回遊式と築山式があり、回遊式の池は別名浄土池と呼ばれている。
本堂には御本尊十一面千手観音菩薩が安置されており、もみじ祭り期間中11月の第3日曜には秘仏が御開帳される。

春の桜・夏のあじさい・秋の紅葉・冬の雪景色と四季折々の景色が藤原岳を借景に見る人をなごませてくれると人気がある。

登山口

 



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