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奈良県五條市 念仏寺 陀々堂の鬼はしり
Dadadou no Onihashiri,Nenbutsuji,Gojo city, Nara

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Jan.14,2020 大野木康夫 source movie

陀々堂の鬼はしり
Dadadou no Onihashiri,Nenbutsuji,Gojo city, Nara

開催場所 奈良県五條市大津町177念仏寺陀々堂

国指定無形民俗文化財

陀々堂の鬼はしりは、五條市の念仏寺で行われる、年頭に当たり鬼を追い除災招福を祈る行事である。
旧坂合部郷12か村に坂合部新田・樫辻村が加わった14地区で運営される。
大般若経の転読、昼の鬼はしり、柴燈護摩に続いて、赤鬼面をつけ右手に斧を持った父鬼、青鬼面をつけ捻木を持った母鬼、赤鬼面をつけ槌を持った子鬼の3人の鬼がでて松明を手に堂内をまわる夜の鬼はしりが行われる。
(国指定文化財等データベースより)

1月14日に行われた陀々堂の鬼走りを見に行きました。

会場の念仏寺には関係者用の駐車場しかないので、吉野川の対岸の上野(こうずけ)公園の駐車場が解放されています。

上野公園からのアプローチ
            


境内風景

陀々堂の前、向かって左側が「カメラマン席」で、一眼レフカメラで撮影する者はここから撮影しなければいけません。
午後3時に行ったら最前列はもう簡易椅子や三脚などで埋まっており、二列目に陣取りました。
境内には出店や「阿弥陀さまの肩たたき」(歌舞伎のツケ打ちのように2本の木の棒で板壁を打つ)の板壁、松明の展示などがあり、午後1時から行われていた大般若心経の転読は終わっていました。
        


子ども鬼はしりの参加者
  


鬼はしりは、室町後期の文明18(1486)年に、東大寺領であったこの地の土豪坂合部氏が東大寺修二会の達陀の行法(だったんのぎょうほう)に倣って始めたもので、今年で535回目だそうです。
かつては深夜に行われていましたが、現在では午後9時から行われます。
また、午後4時から無灯火での「昼の鬼はしり」、「子供鬼はしり」、「福餅まき」が、午後7時から堂内での「息災護摩供」、境内での「柴灯護摩供」が行われます。

昼の鬼はしり

午後4時、棒打ち、太鼓、鉦、ほら貝の音が響く中、昼の鬼はしりが行われました。
鬼役は3名、斧を持つ赤鬼は父鬼、捻木を持つ青鬼は母鬼、槌を持つ茶鬼は子鬼です。
鬼役の両手両足には、カンジョウリという紙縒りが4本ずつ、計16本結わえられています。
三間のお堂の向かって右側から順に移動して重さ70kgほどの松明をかざします。
左側が終わった鬼役はお堂の裏を通って再び左側に回り、すべての鬼役がお堂を3周すれば終わりです。
鬼役は面をかぶって視界が悪いので、移動時はスケ役が松明を持ちます。
                               


子ども鬼はしり

鬼役が出てくる前に、カッテ役が火伏の行を行います。
その後は昼の鬼はしりと同じです。
                           


午後4時30分から福餅まきが行われました。
        


子ども鬼はしり参加者の記念撮影
    


暗くなる境内
     

息災護摩供
         


柴灯護摩供

金峯山寺から招いた山伏が行います。
                                   


本番の準備
   


午後9時にお堂から迎え松明が出発し、鬼はしりが始まります。
     


カッテ役による火伏の行
           


鬼役の登場

思いのほか松明の勢いが強く、炎と煙が立ち上る様は大変迫力がありました。
鬼役がお堂を3周するまで4~5分かかりましたが、あっという間に感じました。
                         
鬼役3名、火手(カッテ)役1名、助(スケ)役4名、カワセ役5名、貝吹き役2名、太鼓打ち役1名、棒打ち役3名、鉦打ち役1名の20名で行います。

当日は雨ということもあり、あまり混雑もしませんでした。
見るだけなら8時くらいに着いても近くから見ることができたと思います。






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