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奈良県奈良市 霊山寺

Ryosenji, Nara city, Nara

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奈May 21, 2023 野崎順次 source movie(伽藍) source movie(バラ園)

奈良県奈良市中町3879
霊山寺真言宗大本山
登美山鼻高 霊山寺
(Ryosenji Temple, Nara City, Nara Pref.)


バラが見頃のこの日は、薔薇会式・えと祭りの法要が行われていた。
「ご本尊の薬師如来と八体仏にバラの花をお供えして、健康と幸福と祈念します。十二支の面を付けた干支面者と、僧侶、信者、バラ神輿、お稚児さんの行列が境内を練り歩きます。本堂内陣正面の春日厨子(重文)が特別ご開扉され、秘仏でご本尊の薬師如来坐像、脇侍の日光菩薩立像・月光菩薩立像が拝観できます。
(本寺公式ウェブサイト)」

以下、個別説明は本寺公式ウェブサイトから引用させていただいた。

パンフレットと現地説明板
        


お寺だが鳥居を通って参道を行く。カルミアが満開。原産地は北アメリカからキューバとか。
         


八体仏霊場
生まれ年の十二支お守り本尊は、人々の一生をお守り下さる開運、厄除けの仏さまとして広く親しまれ、信仰されている。十二支と星座を組み合わせて、生まれ年干支と生まれ日星座お守り本尊霊場として、原型制作より5年をかけ平成3年に完成した。
       

行基像を過ぎ、本山寺務所への石段を登る。
        


国宝 本堂 鎌倉後期 弘安6(1283)
鎌倉時代の代表的建物。弘安6年(1283)に改築。昭和17年解体修理を行う。本尊薬師如来、脇侍日光・月光菩薩は春日厨子内にあり秘仏・十二神将・二天王・大日・阿弥陀如来・行基菩薩・菩提僊那を祀る。桁行五間、梁間六間、一重入母家造り本瓦葺で一間の向拝がある。向拝の左右の柱上と、柱間に架けた虹梁中央の蟇股上との3か所に出組の組物を置く。蟇股内に薬壷を刻んだ細工の配慮がある。外陣、内陣、脇陣からなり、外陣は室内に柱がなく天井は折上小組格天井である。その下に額縁型の区画を設けその中に堅連子がある。正面三間は上が吹寄菱格子欄間、下には引き違い格子戸で内外陣を区画している。内陣の天井は外陣と同様で、連子窓に古材が遺っている。
                                      


国重文 鐘楼 室町中期
桁行一間、梁間一間、袴腰付入母家造りの桧皮葺である。正面や斜面からの姿は均斉がとれて優美である。細部の手法から室町初期の創建とされる。梵鐘は寛永21年(1644)の鋳造で、霊山寺の沿革と鋳鐘の由来を伝えた史的価値の高いものである。
  


国重文 鎮守十六所神社 伝南北朝時代(1337年~1392年)
本堂の北の高台にあり、今は十六所神社として独立しているが、明治の神仏分離以前は霊山寺の鎮守社であった。 社殿は5棟並んでいて現在覆屋の中にあり南面して向かって左から春日社、住吉社、本社、龍王社、大神宮となっている。 中央の3社は棟木墨書に至徳元年(1384)の建立としるされており重要文化財に指定されている。 ことに本社の蟇股、木鼻などの装飾彫刻は巧みである。資料によれば応永年間(1394-1427)建立の優れた割拝殿があったが、明治末年破却されて失われたのは惜しい。
                        


本堂正面の石段を下りると、放生池、如意輪観音社、弁天社。
    


石段を登ると、開山大師堂、その横に菩提僊那供養塔千二百五十年「供養宝塔?」
           


国重文 三重塔  
三間三間の檜皮葺、総高17メートルの小塔で弘安6・7年(1283・1284)頃の建立と推定される。 鎌倉期の純和様式で、各重中の間板扉、両脇の間連子窓、組物もよく整ったその姿勢は華麗である。 初重内部全面に巨勢金岡筆と伝わる極彩色の壁画(非公開)がある。
     

菩提僊那供養塔
天平8年(736)印度より来日された菩提僊那は霊山寺が釈迦の聖地霊鷲山に地相が似ているので名前を霊山寺と名付けるよう聖武天皇に奏上された。天平勝宝4年(752)東大寺大仏供養開眼師を勤め、天平宝字4年(760)2月25日大安寺にて僊化、3月2日登美山に葬られる。57歳。昭和62年石塔及び埋葬地と伝えられる場所を発掘調査するも、没後500年供養塔であった。
  



参道に戻り、苔庭を愛でつつ、再び、本山寺務所への石段を登る。
              


大辯才天堂
弘仁時代弘法大師ご駐留の時大龍神の霊験を感得せられ、大龍神を辯才天として奥之院へ勧請されたが、当寺開創1200年辯才天の命令により、現世利益の道場として昭和10年新築する。本尊には辯才天の本地仏聖観世音菩薩を祀り、脇侍に不動明王、毘沙門天を祀る。
  


本山寺務所から鳥居山門に戻る。
        


バラ庭園
昭和32年に人生の輪廻をテーマにして造園された4000m2(1200坪)の近代庭園。入口の方は母子像や兄妹のオブジェがおかれた子供の世界。中間はバラの女神を中心に、サムサーラ(輪廻)と名付けられた噴水が流れる成人の世界が展開し、奥は老人の世界として過ぎ去りし人生を顧見るバラの館プリエール(祈り)がある。
200種類2000株のバラが5月中旬から1ヶ月間と10月中旬から1ヶ月間美しく咲き誇る。
                                                                                                                            


参考資料
本寺公式ウェブサイト
本寺パンフレット


Jan.2015 大野木康夫

境内

   

鐘楼

                   

本堂

                   

十六所神社

                                                              

三重塔

                                   


Sep.2011 瀧山幸伸 source movie

                                                                                                                                              


Feb..2011 大野木康夫

所在地 奈良県奈良市中町3879

霊山寺は奈良市西部、富雄川流域の中町に位置しています。

開山は行基菩薩、東大寺大仏の開眼供養の導師である天竺僧菩提僊那が故郷の霊鷲山に似ていることから霊山寺と名付けたと言われているそうです。

中世は法相宗、後に真言宗に属していましたが、今では独立して霊山寺真言宗大本山を称しています。

国指定文化財建造物を多く保有していますが、維持のため境内に宿泊施設、温泉施設やバラ園を設けるなど、工夫を重ねています。

      

境内入口

大弁財天参拝口としての鳥居が立っています。

 

本堂へ

      

本堂(国宝)

弘安6(1283)年の建築

桁行五間、梁間六間、一重、入母屋造、向拝一間、本瓦葺

(国指定文化財等データベースより)

霊山寺はほとんど兵火に遭わなかったので、鎌倉時代建立の本堂が残っており、国宝に指定されています。

規模は大きくありませんが、端正で落ち着いた感じの建物です。

                    

鐘楼(重要文化財)

室町中期の建築

桁行一間、梁間一間、袴腰付、入母屋造、檜皮葺

(国指定文化財等データベースより)

本堂の前に位置しています。

細身で優美な鐘楼です。

       

十六所神社

霊山寺の鎮守社で、本堂左手から少し坂を上ったところに鎮座しています。

五つの社殿が覆屋の中に並んでおり、真ん中が本殿、本殿の右側が龍王神社本殿、左側が住吉神社本殿、龍王神社本殿の右が神明神社本殿、住吉神社本殿の左が春日神社本殿です。

本殿と龍王神社本殿、住吉神社本殿は重要文化財に指定されています。

          

春日神社本殿

 

境内社住吉神社本殿(重要文化財)

至徳3(1386)年の建築

一間社春日造、檜皮葺

(国指定文化財等データベースより)

   

本殿(重要文化財)

至徳3(1386)年の建築

一間社春日造、檜皮葺

(国指定文化財等データベースより)

       

境内社龍王神社本殿(重要文化財)

至徳3(1386)年の建築

一間社春日造、檜皮葺

(国指定文化財等データベースより)

   

神明神社本殿

 

開山堂

  

三重塔(重要文化財)

文和5(1356)年の建築

三間三重塔婆、檜皮葺

(国指定文化財等データベースより)

修理工事中でした。

   

2010年5月に撮影した三重塔

    


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