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奈良県曽爾村 曽爾高原

Soni highlands, Soni village, Nara

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Nov17.2023 瀧山幸伸 source movie

                                                                     

曽爾高原方面の景観

    


Dec.2012 中山辰夫

奈良県宇陀郡曽爾村

日本300名山の一つ倶留尊山(くろそやま)。この山から亀の背に似た亀山を結ぶ西麓に広がるのが『曽爾高原』。

曽爾高原はススキで一面に覆われた草原で、3月中頃に毎年「山焼き」が行われ、春から夏にかけては一面に青い絨毯が敷かれたような爽快な姿を見せる。

秋にはススキの穂が陽射しを浴びて銀色・金色に輝き、毎年たくさんの観光客が訪れる。また、曽爾高原の中腹には「お亀伝説」が残るお亀池があり、湿原特有の希少な植物を見ることができる。

全域地図

 

奈良と三重の県境に横たわる倶留尊山と亀山の西側一帯が、曽爾高原と呼ばれるススキの名所である。

倶留尊山は標高1038m、日本三百名山、近畿百名山の一つとされる。

曽爾高原は、標高900m、年平均気温は約13℃、この冷涼多雨地帯に38haもの広大なススキ野が広がっている。戦前までは、尾根の東側(三重県)も一面のススキ野だったという。ところが戦後にスギの植林が行われ、三重県側のススキ野は姿を消した。

     

散策スタート

     

ススキの様々

    

高原には小径が縦横につくられていて、密生するススキの中に分け入るのが楽しい。

     

お亀池全景

写した場所の位置(高さ)はマチマチ

高原の中央にあるひょうたん形の池。良質の湧水がみられる。川が無いので水の量は変わらない。中央に浮島がある。周囲900m

枯れた植物が積もって出来た。お亀池の形成については、最終氷河期にできた地滑りの窪地に生まれた湿原説や噴火口という説がある。

     

亀山峠(849m) 登りと景色

お亀池広場から登り始める。登って行くにつれて景色も変わる。

亀山峠に立つと、近影にススキ、中景に鎧岳、遠景には屏風岩が望めるとあるが確認できなかった。

          

亀山峠で左右に分かれる。向かって右に行き古光山山頂を目指す。尾根伝いに歩く。岩盤が露見する個所もあり結構厳しい。

           

途中の眺め

       

鎧岳(894m)・兜岳(920m)

折角来たのに安山岩の柱状節理は見えなかった。

(注)鎧岳・兜岳・屏風岩を合わせて曽爾三山と総称され、国の天然記念物に指定されている。 鎧岳は鎧の腹巻を正面から眺めた形から

兜岳は兜の針金に似ていることから名がついた。屏風岩は北東から南西にかけて約2km、高さ約200mに及ぶ壮大な柱状節理による断崖。

倶留尊山(くろそやま)登頂を目指す。途中にある展望広場からの眺め

     

倶留尊山

倶留尊山は、日本三百名山、近畿百名山の一つとされる。標高:1038m 標高差:450m

曽爾村と御杖村(みつえ)の境に裾野を長く延ばしたひときわ目立つ山である。三重県側から見ると荒々しい岸壁がそそり立ち

奈良県側から望むと曽爾高原を麓に配し、穏やかな姿を示す。また、広い裾野は火山形態の山であることを証す。

曽爾村から見た山姿と地図

 

峠から日本ボソ(996m)までは、眺めの良い屋根を急登する。眺望もいい。

山頂に巨大で、山の目印だった二本のホゾの木があったことから名前がついた。

     

道が植林帯に入ると入山料(500円)を徴収する小屋前を通って、日本ボソの岩頭に出る。

     

日本ボソからの眺めは上々 条件がよければ知多半島まで見えるようだ、

   

日本ボソから見た倶留尊山

 

岩頭を後に、少しの区間景色を楽しみながら、鞍部のケヤキ谷分岐点へ下り、倶留尊山の登り口にかかる。

     

露岩の急な尾根にはロープが設置され、僅か平坦な山頂まで続いている。道幅1m弱の山道は、急勾配、柱状節理の岩場も続きかなり厳しい。

疲れが出て体力的にギリギリだった。前を行く元気な小学生に助けられた。

     

山頂の景色

     

ススキ穂のかすかな動き

     

日の入り30分前の曽爾高原

    

日没前には夕日がススキの穂を照らし、高原中が黄金色に染まる。太陽が沈む前のわずかな時間だけに見られる神秘的な光景。

残念!後の予定の関係上、夕陽に焼けるススキを見ることができなかった。次の機会に期す。

曽爾名物

 

曽爾高原のススキは、昔から屋根材に使われてきたが、年々使用量が減り、そのため昭和44年頃より杉などの植林が始まった。

そのため素晴らしい景観が杉山などに代わってゆくのが忍びなく、約40haあるススキの草原の保護を奈良県に託した。

ススキ(多年草)以外の植物の生育を抑え、山焼で発生した灰は肥料にとする目的で毎年3月に山焼きが行われる。

ススキは全国の野原の至る所に生育するイネ科の多年草。花言葉は「心が通じる」で、別名カヤ(萱)、オバナ(尾花)とも

呼ばれている。秋の七草の一つで、万葉集にも多数詠まれており、「日本の秋」を代表する植物の一つである。

因みに、ススキの「スス」は葉がまっすぐにすくすく立つことを表し、「キ」は芽が萌え出る意味の「萌(キ)」だといわれる。

 


Oct.2011 大野木康夫 source movie

所在地 奈良県宇陀郡曽爾村大字太郎路

2011.10.10撮影 

曽爾高原は倶留尊山と亀山の西側に広がっており、山焼きによって一面がススキに覆われた状態に保たれています。

秋にはお亀池の湿地帯の周り一面に広がるススキが穂を出し、多くの人で賑わいます。

曽爾村は室生赤目青山国定公園の奥香落渓と同じ谷筋にあり、西側の屏風岩等の山は切り立った岩山になっています。

   

ススキの見頃は10月後半からですが、その時期になるとアプローチの狭い道が車で満杯になるので、早めの時期に訪問してみました。

ススキ原の手前まで自動車で行き、地区が設置している有料駐車場を利用することができます。

着いたのは朝の6時前で、太陽は倶留尊山と亀山の陰で、日が差さない状態でした。

       

はじめに、西側の少し高くなっている道を北に進みました。

ススキが伸びて、お亀池は少し見にくかったです。

               

ある程度進んでから、お亀池の近くに向かいました。

         

山の上に向かう坂道を少し上がってみました。

屏風岩の方も見渡すことができます。

ススキはやはり少し早く、穂が広がっているものは少なかったです。

また、風がなかったので、ススキが風にそよぐ光景を見ることはできませんでした。

           

お亀池の西側の道を南に戻りました。

池といっても湿地帯で、草に覆われています。

                              

池の東側にススキが多い所が見えましたので、少し見に行ってから駐車場に戻りました。

帰りの車からも岩山が見えます。

                      

穂がまだ固い状態だったので、日が差してもあまり光ったりしないと思い、早めに帰りました。

当然ながらあまり人はいませんでした。

駐車場の方は、写真を撮るなら10月後半の夕方、開いたススキの穂に日が差して、黄金色に見える時期だそうです。

ただし、多くの人が殺到して、駐車場に行きつくまでかなりの時間がかかるようですが。

 

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