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奈良県大和郡山市 矢田坐久志玉比古神社

(Yatanimasukushitamahikojinja Shrine, Yamatokoriyama City, Nara)

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重文2棟と飛行古事
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大和郡山市矢田町965 矢田坐久志玉比古神社 本殿 重文 近世以前/神社 室町前期 室町前期 一間社春日造、檜皮葺 19080423

大和郡山市矢田町965 矢田坐久志玉比古神社 末社八幡神社社殿 重文 近世以前/神社 室町中期 室町中期 一間社春日造、檜皮葺 19080423


Sep.17 .2016 中山辰夫

矢田坐久志玉比古神社

奈良県大和郡山市矢田町965

別名「矢落(やおち)神社」。延喜式神名帳に記載されている大和国添下郡十座の筆頭社で式内大社。矢田地方の総鎮守社

6世紀前半期までは畿内随一の名社として栄え、御社殿は宏壮美麗を極めたが、仏法の興隆と物部氏の四散出衰退したとされる。

本尊:櫛玉饒速日命(くしたまにぎはやひみこと) 御炊屋姫命(みかしきやひめみこと) 

本殿と末社八幡神社社殿は国重要文化財

近鉄郡山駅から奈良交通バスに乗り横山口で下車。徒歩約7分 左手に矢田丘陵を左手に、頭を垂れる稲穂を見ながら歩き右折する。

   

一本道を右折するとすぐ一の鳥居と狛犬

    

楼門

         

1853(嘉永6)年建立 入母屋造 本瓦葺 一戸楼門 両側翼廊付

祭神である櫛玉饒速日命が天磐船に乗って空を飛んだという、先代旧事本紀に記されている故事により航空祖神として崇められ、毎年9月20日に航空祭が行われる。プロペラが奉納され楼門屋根裏から吊されている。楼門には中島飛行機製の陸軍九一戦闘機のプロペラが奉納されている。

社務所 瓦に神文の「矢尻付き違い矢」

  

二の鳥居と拝殿

    

鳥居のすぐ後ろからはロープが張られ本殿・他に近寄れない。参拝者の中に狼藉を働く者が多いためとか。

瑞垣の奥に本殿・八幡神社が並んでいる。向かって右側が本殿、左側が八幡神社である。

    

本殿 国重要文化財

     

一間社 丹塗 春日造 檜皮葺 南北朝時代 

古代雄族「物部氏」の大祖神「饒速日命」と「御炊屋姫命」の夫婦神を祀る。「饒速日命」を卑弥呼とする説もあるとか。

八幡神社

    

末社、本社と同様の造り。本社よりやや小型、鎌倉末期に創建されたもの。

「ニの矢塚」

祭神・櫛玉饒速日神が、天神から授けられた矢三本を射て、矢の落ちたところに住まいを定めたという。

一の矢が落ちたところが現在の東明神社、一の矢の落ちた所は南1kmの附近。当社を「矢落大明神」とも呼ぶ。二の矢が落ちた場所がこの「二之矢塚」。

塚の中央に、小さな磐がある(天磐舟石)

   

神馬像と神紋

  


Jan.2012 野崎順次 source movie

奈良県大和郡山市矢田町東良965

撮影日: 2012年1月21日

櫛玉饒速日命(にぎはやひのみこと)、御炊屋姫命をお祀りしている延喜式内社で古くは矢落大明神又は矢田の太宮と称し、神裔(しんえい)は雄族物部氏である。創建年代は不祥であるが、六世紀前半期の頃までは畿内随一の名社として栄えたと伝えられ当地方最大の古社である。古典に「天磐船に乗りて大空を翔行(とびゆけ)り」の古事に基づき航空祖神として斯界関係者の崇敬を聚め恩恵を蒙っている。饒速日命が天磐船から降臨するに先立ち三本の矢を射て、二番目の矢が落ちた所に神居を構えたとの伝承から古くは矢落大明神とも呼ばれ、境内には「二の矢塚」という注連で区切られ縄の巻かれた塚が有る。この辺りの矢田という地名もこの伝承に由来していると思われる。

表通りから石鳥居をくぐり境内に入る。

      

神門。饒速日神は、天磐船に乗って大空を飛翔したという故事により、神門には、プロペラが奉納されている。このプロペラは中島飛行機製・陸軍九一式戦闘機のもので、昭和18年に大日本飛行協会大阪支部が奉納した。堀丈夫陸軍中尉より『神威赫奕』と揮毫されているという。九一式戦闘機は昭和3年から中島がフランス人技師の指導のもとに設計・製作した最初の国産制式戦闘機。プロペラの上方には源田実の筆になる「航空祖神」と書かれた板碑も掲げられている。

                

神門の後側

     

神門に向って左手に「ニ之矢塚」がある。祭神・櫛玉饒速日神が、天神から授けられた天羽々矢を三本を射て、二の矢が落ちた場所が、この「二之矢塚」とされる。

  

境内と拝殿

       

拝殿の後の石段を上ると瑞垣である。

     

瑞垣内には三つの社殿が並ぶ。向かって左から右へ。

重文 末社八幡神社社殿

重文 矢田坐久志玉比古神社本殿

末社若宮社社殿?

    

重文 末社八幡神社社殿(室町中期)一間社春日造、檜皮葺

       

重文 矢田坐久志玉比古神社本殿(室町前期)一間社春日造、檜皮葺

            

末社若宮社社殿?

  

帰途

  

参考資料

平成祭データ

国指定文化財等データベース

帝國陸海軍現存兵器一覧HP

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