MONTHLY WEB MAGAZINE Sep.2010

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■■■ 東京タワーを永遠に 川村由幸

Tokyo tower forever

近頃、タワーと言えば東京スカイツリーばかりがもてはやされています。

世界第二位が好きな政治家もいますが、なんといっても世界一のタワーになるのですから、その人気も当然でしょう。

実は、今の私の勤務場所が東京タワーのすぐ下なのです。

朝に夕に東京タワーをながめて仕事をしています。そのこともあって、私は東京タワーが大好きです。

四本足のタワーは、とても姿が美しいのです。空を切り取る鉄骨が形作る幾何学模様もカッコイイです。

昭和33年に完成した東京タワーは日本の高度成長の全てを見ています。

現在の停滞をどう感じているでしょう?

東京スカイツリーが完成すると、東京タワーは電波塔としての主役の座を奪われてしまいます。

それでも東京タワーの造形美が褪せるわけではありません。

四本足の曲線は建造物としても十分に価値があります。これからは時間の経過と共に文化財としての価値も増すことでしょう。

東京タワーが100年先も今のままの姿で東京の空にそびえていることを望んでいます。

鉄製ですから、メンテナンスを怠れば、直ちに劣化が始まります。

そのようなことのないよう、皆さん、東京タワーにも出かけましょう。

増上寺とのツーショツトも東京タワーだから似合うのです。

東京スカイツリーは来年の12月には完成します。皆が見学できるのは翌年の春からのようです。

もし、放送電波全てが東京スカイツリーに移動してしまうと、観光・見学収入だけでは東京タワーを維持・管理してゆくことは難しいようです。

東京タワーが鉄クズになる姿は見たくありません。さて、どうなりますか?

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