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Monthly Web Magazine Sep. 2017

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■ おばちゃんカメラマンが行く 八尾おわら風の盆 @富山県富山市 事務局

 

越中八尾 おわら風の盆に行く。2005年以来12年ぶりの風の盆ということになる。

前回は時々雨がぱらついて建物の中で踊っていたり、数組が流して踊っていたりで祭りが地味だったこともあるが、本来観光客に見せる踊りではないとか、踊り手のためにフラッシュを焚くなとか厳しく言うおじ様たちがいて、カメラマンとのぎくしゃくした雰囲気があまり好きではなかった。

悲しい恋の踊りとか、台風から稲を守るための盆踊りとか言われるが、本来の意味はほとんどなくなってきていると当時も思われた。

今年は金曜日から日曜日の3日間で、天気にも恵まれ最高の祭り日程となったため、人出は例年より3万人ほど多いと言われていた。

ネットでスケジュール表的なものは見ることはできたが、なんせ踊り手次第、気分次第なので予定通りいかず、観光客は町ごとの踊り集団を探して右往左往している。なかなか効率よく踊り集団に巡り合うことはできない。

有名なおたや階段は、踊り集団が来る予定の時間前でも場所取りの人出で入り込む隙間もない。

踊り手を待つというよりは、どこへ行っていいのかわからず、とりあえず待っているという感じもあった。

前回と比べ今回は幾分雰囲気が変わって桟敷席や踊り方指導などの催事もあり、ある程度観光客に配慮した形になっていた。

町ごとに賑やかに踊りがおこなわれ、フラッシュ禁止とかうるさいとか注意される人もいなかったようだ。

風の盆も時代の流れには逆らえず、だんだん大衆化していくのだろう。

夕方は前座で、やはり深夜12時を回ったころのシンデレラタイムが地元の人にとっては本来の祭り突入となるのか。おばちゃん的には疲れと眠気で降参である。