JAPAN GEOGRAPHIC

Monthly Web Magazine Jan. 2018

Back number


■ 2017年の私 川村由幸

毎年、一月は昨年の振り返りをテーマしています。

昨年の投稿件数は27件、一昨年が40件超でしたから大幅減です。サイトの主にお叱りをくらいそうな件数です。

やはり近隣の文化財の取材が複数回となり、興味が薄れてきたことが大きな要因でしょう。

そんな中でも、強い印象が残っている取材場所を挙げてみたいと思います。

訪問の早い順にまず福島の花見山です。

名前の通り、花に埋め尽くされた花見山です。暫し見惚れた記憶があります。

ここの訪問は4/13、三春の滝桜は開花するかしないかという時期でした。

今までは滝桜や合戦場のしだれ桜が見頃の時期に花見山も訪問していて、そのために最も美しい花見山に出会えていなかったようです。

   

次は秋の信州、訪ねたところ全てが絶景でした。

白駒の池です。森の中は苔に覆われ深い緑一色、池を望めば黄色と朱の紅葉、一時間程度で池を一周できる木道が整備されています。鳥の声だけの静寂を楽しみながらの散策は最高でした。

ただ、最近池のほとりにあった山小屋的な宿が火災にあったようです。

   

御射鹿池(みしゃかいけ)です。東山魁夷の「緑響く」のモデルになったとのいわれもあるようです。

池に映った碧がなんとも幽玄な雰囲気を醸し出しています。小さな灌漑用の池で変化も少ないのです。

何に恵まれるとこんな景色が誕生するのでしょうか。

   

標高2000mでの軽トレッキングの準備が必要な栂池自然園です。

黄色に転々と混じる朱色の紅葉、残念ながら白馬連峰の山々を望むことはできませんでしたが2〜3時間のトレッキングの間、ずっとこの紅葉が楽しめました。圧倒される自然のなかでの紅葉は別格です。

そんなわけで昨年は長野でとても良い思いをしたのです。

   

最後は大塚国際美術館です。

訪ねたいと思いながらなかなか訪ねることの出来なかったところだけに思いが残っています。

陶板のレプリカとは言え、各作品の所蔵美術館がその出来映えにお墨付きを与えているほどですからどの作品を見てもその迫力には圧倒されるものがあります。

今でも、もう少し時間をかけて、じっくりと取材すべきであったと後悔しています。次の機会がないかもしれませんから。

   

2018年には、古希を迎えます。取材撮影の量を増加させたいと考えてはいるのですが、遠方に出かけないと思うような対象がなくなっている現状から簡単ではないと考えています。

撮影機材への投資や、旅行の機会の増加を図れば取材機会も増加しそうです。半面、長時間の車の運転がどんどんきつくなってきています。

ともかく、取材機会の増加を今年の目標にして頑張りたいと考えている新年です。

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