JAPAN GEOGRAPHIC

Monthly Web Magazine Nov. 2018

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■  九州場所の奉納土俵入り   田中康平

 大相撲は今年も貴乃花が色々話題になったが九州場所を迎える季節となった。

相撲にはそれほど心が動かないのだが自宅の近くにも相撲部屋がやってきたりすることもあって九州場所は少しは気になる。尤も福岡に住み始めて少しは驚くことの一つに夕方のNHKニュースで福岡出身の力士全ての取組が場所中は必ず毎日紹介されるということがある。ビデオが流されるのは幕内(今は琴奨菊と松鳳山だ)と十両までだが幕下から序二段までの力士の勝敗結果もすべて毎日紹介される、年6場所毎回だ。

こんな影響もありそれに自宅付近でも相撲取りを見かけるのもあって九州場所が開かれるこの季節は力士に何かと親しみが湧いてくる。奉納土俵入りがあると聞けば見てみようかという気にもなる。

九州場所の始まる8日前になると恒例の奉納土俵入りが住吉神社で行われる。毎年今日ありましたとの報道を見て見に行けばよかったと残念な思いになるのだが今年はしっかりとカレンダーにマークして外さず住吉神社に出向いた。

境内に入ると本殿前にシートが敷かれていて一般の方はこちらと案内される。やや出遅れたのもあって、シートの上はほぼ埋まっている。とにかく隙間を探して座り込む。

定刻の13時30分からは挨拶や県知事をはじめとする来賓紹介が延々とあるなど少々うんざりするが文字通りしびれを切らした頃、まずは参拝のために3横綱が羽織姿で入ってくる。この後身支度を整えてやっとの事で14時30分頃に土俵入りとなる。

露払い太刀持ちを従えて神前に進むのを見ると肉体的存在感が周りを圧する。華やいだ晴れの姿だ。白鳳、鶴竜、稀勢の里と順にゆったりと執り行われる。夫々に型が変わっているのもあるが個性が出ていて面白い。鶴竜には子供たちからの声援が最も多いのにも少し驚く、子供は正直だ、今年は色々あった。

奉納土俵入りを横綱が揃って毎年行うのはここ住吉神社と明治神宮、伊勢神宮位のようだ。

九州場所が終わればもう年の瀬だ。

写真は住吉神社の奉納土俵入り風景、白鳳、鶴竜、稀勢の里の順に土俵入り

       

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