JAPAN GEOGRAPHIC

Monthly Web Magazine Feb. 2020

Back number プレートを見て、このような話を語り継げる人も少なくなっているんだろうなぁ、とカメラに収めました。


■ おばちゃんカメラマンが行く@遊子水荷浦 宇和島市  事務局


「耕して天に至る」と形容され知る人ぞ知る宇和島の絶景ポイント、遊子水荷浦の段畑を訪問する。
今回で三回目だが、天気も良く絶景の撮影日和だ。半島のうねうね道を海沿いに走ると一番奥に突然段畑が登場する。日差しの関係か段ごとのコントラストは付きにくいが、どこから見てもその急傾斜に驚かされる。
江戸時代、一家の生業は漁業(イワシ)だったが、残された家族はわずかな土地を耕し、石垣を積み段畑を上へ上へと耕していく。残されたジジババが水桶を担いで段畑を登ったという話もあり、当時の苦労が思い知らされる。
現在はジャガイモ栽培が主流だが、昔は小麦、さつま芋なども作っていたらしい。
ビニールからジャガイモの芽が出るのを助けるためビニールやぶりと葉の選定をしている住民の方は、狭い段を行っては登り行っては登りの繰り返しで、重労働だ。早採れのジャガイモを買い求め食したが意外と粒が大きく、柔らかくほくほくしていておいしかった。
「重要文化的景観」及び「日本農村百景」に選定されており、美しい海とともにいつまでも残っていてほしいふるさとの一つである。

  


今月のニャンコ
遊子水荷浦港で 
お魚の配給待ち

 

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