JAPAN GEOGRAPHIC

Monthly Web Magazine August 2021

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■ オリンピックとコロナウイルス  川村由幸

全く撮影に出られません。ウェブマガジンの時期になるとその作成に苦しんでいます。
撮影に出られない原因はもちろんコロナウイルスです。仕事以外の外出を極力避けて暮らしています。
そんなわけで二回続けてコロナウイルス関連で、開催中のオリンピックと絡めて考えてみます。

  

オリンピックが始まり、日本のアスリートの活躍を目にすれば誰でも心躍る思いをするのが当然です。
もちろん、オリンピックの開催に懐疑的な思いでいた私もその一人です。アスリート達の今までの精進とその発露には結果を超えて感動しています。
その同時期にコロナウイルスの感染拡大は急激に進み、その勢いは止まるところを知りません。
と言っても無観客のオリンピックが感染拡大の直接的な原因ではないでしょう。
オリンピックという祭りを開催しながら、緊急事態宣言にまん防を繰り返すだけの政府の対応に国民が従わなくなっている、特に若い世代でその傾向が強く出ているのは間違いないようです。
感染力の強いデルタ株も感染拡大の大きな要因です。しかもこの状況はしばらく続くのではないでしょうか。
逆に無観客のオリンピックが自宅観戦を促し、人流拡大を抑制しているとの意見もあります。そうだとすると、有観客で開催されていたらさらに恐ろしい感染結果となっていたということです。
いよいよ、コロナウイルスに感染しても中等症以下では医者に診てももらえず、自宅でひたすら回復を待つという事態に突入です。
なんとしてもコロナウイルスに感染してはいけないのです。
それなのに、世界中で感染者が2億人を超えました。全人口は77億人弱です。本当に恐ろしい事態です。
そして、将来このオリンピックはどのような評価を受けるのでしょうか。米国のテレビ視聴率は大谷選手のほうが高いようです。
オリンピックに高い放映権を支払ったNBCは目算外れでしょう。
欧米では三回目のワクチン接種が動き出します。コロナウイルスとの厳しい戦いは、まだまだ続きそうです。
パラリンピックどころか北京の冬季オリンピックものみ込むのは間違いありまぜん。

 

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