JAPAN GEOGRAPHIC

Monthly Web Magazine May 2022


■ 阿蘇で6年前の熊本地震の傷跡を見る   田中康平

先月阿蘇に遊びに行ってきたのですが、6年前の2016.4.14に起こった熊本地震は未だに現地に傷跡を残していました。
地震発生時の第一報で驚かされたのが阿蘇大橋の崩壊でした。あの立派な橋が崩壊するとはと信じられない思いでしたが、今回その現場に立ち寄ってみてどういうことかやっとわかった気がしました。
熊本インターで高速を降りて大津から立野へと向かい以前阿蘇大橋がかかっていたところへ行ってみると、橋の崩壊現場は現在でも落ちた状態で震災遺構として保存されており よく見えます。崩落を引き起こした右岸斜面の土砂崩れの後は全面修復されて固められていますがその範囲が広く、この斜面の土砂が一気に川へ落ち下れば大きくても橋が落ちるに十分なように思えます。そのスケールをやっと実感できました。新阿蘇大橋は崩落から5年後の昨年3月に開通していて南阿蘇への交通は現在では問題ありません。
翌日、阿蘇神社へも行ってみました。倒壊した重文の楼門はまだ工事中で来年12月完了予定のようです。阿蘇大橋の再建より1.5倍の年月を要することになります。同じく倒壊した拝殿(1948年建造で文化財指定無し)は昨年修理完了していて真新しい状態でした。奥の神殿(江戸時代建造)はそれほど大きな被害はなかったようで修復跡は見当たりません。拝殿のほうが新しいのに倒壊したとは如何にも造られた戦争直後のあわただしさをにじませているようです。

写真は順に 1.旧阿蘇大橋の位置 2.震災遺構--崩壊した阿蘇大橋 3.地滑りを起こした右岸-修復済 4.震災遺構の説明看板 5.、6.新阿蘇大橋 7.阿蘇神社、工事中の楼門 8.、9.修復された拝殿 10.拝殿より見た神殿 11.倒壊前の俯瞰写真(説明看板より) 12.倒壊直後の俯瞰写真(説明看板より)13.説明看板

            


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