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岡山県倉敷市 若竹の園保育園舎
(Wakateke-no-Sono Nursery, Kurashiki City, Okayama)


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June 2011 野崎順次

撮影日: 2011年6月4日

20世紀初頭,繊維産業の急速な発展が倉敷にも及び,女性労働者の急増とともに育児環境や子供の発達への影響が悪化し始める。このような社会問題を解決するために,倉敷さつき会が先頭に立ち,大原孫三郎や倉敷紡績からの援助も受けながら,大正14年(1925)に「若竹の園」保育園がつくられた。園舎の設計は,教育者・建築家・芸術家として著名な西村伊作が行った。西村は設計にあたり,バンガロー様式を採用して,小さな棟を複数配置する図面を描いた。結果,森の中に立ち,庭に小川の流れる「おとぎの国」の夢のお城のような園舎に出来上がり,数回の増改築を経ても核となる当初の部分が良好に残っている。事務所棟と幼児保育南棟が国の登録有形文化財(建造物)に指定されている。

事務室棟
広い一室からなる寄棟造の保育室から北に切妻造の事務室を張り出し、さらに園門に向けて東南方向へ切妻造の玄関を設ける。屋根スレート葺で、軒先近くを緩勾配とする。玄関は入口に石積アーチを造るなど、穏やかな表情を見せる。

幼児保育南棟
事務室棟の南に位置する。南北棟の北側で東に矩折れに曲がり切妻を正面に見せる。スレート葺で、軒先を緩勾配とする。2室の保育室を南北に配し、南室東側に煉瓦敷のテラスを設けて、園庭と一体感をもたせる。装飾は少なく、簡明で優美な園舎である。

左が幼児保育南棟、右が事務室棟

事務所棟に近づく。

参考資料
倉敷市HP

 


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