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岡山県真庭市 旧遷喬尋常小学校

Kyu Senkyo jinjo shogakko,Maniwa city, Okayama

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真庭市鍋屋17-1 旧遷喬尋常小学校校舎 重文 近代/学校 明治 明治40(1907) 木造、建築面積601.2㎡、二階建、スレート及び桟瓦葺、背面出入口二所附属 19990513


July 22,2014 瀧山幸伸 source movie

A camera

B camera


August 23,2013 大野木康夫

所在地 岡山県真庭市鍋屋17-1

明治40(1907)年の建築

木造、建築面積601.2m2、二階建、スレート及び桟瓦葺、背面出入口二所附属

旧遷喬尋常小学校校舎は,明治38年7月に着工,同40年7月に竣工した。

設計は,岡山県工師江川三郎八が関わったと伝え,工事監督は中村錠太郎,施工は津山町の高橋岩吉である。

平成2年に学校が移転したため,現在は町立文化施設の付属施設として多目的に利用されている。

中央棟の東西に両翼棟が取り付く左右対称型の平面を持ち,独特の意匠になり,比較的規模が大きく保存状況も良好である。

我が国において学校建築の設計基準が確立した後にあたる明治後期の代表的学校建築のひとつで,中国地方における小学校建築の歴史を知る上で価値が高い。

(国指定文化財等データベースより)

旧遷喬尋常小学校は真庭市の久世地区の中心部、真庭市役所本庁舎の北西に位置しています。

現在、真庭市立遷喬小学校は約500m北、JR姫新線を越えたところに移転しているので、カーナビを利用する際は間違えないように注意する必要があります。

敷地内には真庭市立久世図書館を含む久世エスパスセンターが建設されており、センターを管理する真庭エスパス文化振興財団が旧校舎の管理も行っています。

外観

校舎は水田を埋め立てて建設され、建設当初は専用に造成された一本道の登校路が南に向かって延びていたそうです。

校章は「久世」の二文字を帆を張った高瀬船のイメージに組み合わせたもので、設計した江川三郎八が考案したということです。

戦後に別の校章が制定され、掲げられていましたが、平成6年の修理の際に復原されました。

江川三郎八は近代建築を学校教育で学ばず、大工修行の後に福島県技手から岡山県工師となりましたが、岡山で多くの学校建築を手がけ、旧旭東幼稚園舎(重文)、旧倉敷幼稚園舎、吹屋小学校本館、旧閑谷中学校本館などが残っています。

いずれも中央に重量感のある建物を配し、そこから左右対称または四方に建物が延びる特徴ある校舎になっています。

内部

無料で参観できます。詳しい説明も聞くことができます。

教室が廊下よりも一段高くなっていること、両翼のらせん階段、二階の講堂の折り上げ天井の曲線に用いられている用材が削りだしであったこと、校長室の奥に残る金庫型の耐火奉安所などが印象に残りました。

また、近年、映画のロケにも使用されており、二階の教室の一室には、映画「ALWAYS 続三丁目の夕日」で「夕日小学校」として使用されたときの小道具がそのまま残っています。

 


Nov.2009 撮影:高橋久美子

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