JAPAN GEOGRAPHIC

島根県松江市 伊志見一里塚

Ijimi ichirizuka,Matsue city,Shimane

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May 23,2017 瀧山幸伸 source movie

史跡

国道9号線を車で走っていると気付かずに通り過ぎている方が多いかもしれませんが、松江市から斐川町へ入る約150m手前の道路脇にこんもりとした塚が二つあります。これが国指定史跡の伊志見一里塚です。

一里塚とは、主要街道の側に一里ごとに設置された塚です。慶長9年(1604)、幕府は江戸日本橋を起点に主要街道へこのような一里塚を築かせ、全国に普及させました。山陰道においてもおそらく慶長年間以降に本格的に一里塚が整備されたと考えられます。

明治以降、道の拡幅や民有地への払い下げ等により、ほとんどの一里塚はなくなります。

現在でも県内で確認することができる一里塚は、安来一里塚(安来市)、出西・伊波野一里塚(斐川町)と伊志見一里塚の3カ所しかなく、貴重なものとなっています。

現存する伊志見一里塚は近世山陰道と考えられる道を挟んで二つあり、道の北側の北塚は、直径約5.1m、高さ約1.3m、南側の南塚は、直径約5m、高さ約0.7mを測ります。南北両塚の間隔は約5.5mあり、往時の山陰道の道幅の様子を窺い知ることができます。

また、大正2年頃に撮影されたとされる伊志見一里塚の写真をみると、松の大木が塚の上にそびえ立っており、昭和11年の史跡指定時の調書を見てみると、樹高が南の分九間(約16.4m)、北の分八間半(約15.5m)とあり、江戸時代を通して道を利用する者の目印として重要な役割を果たしていたものと考えられます。

(松江市)

             

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