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スギ(杉)
Cryptomeria japonica


ヒノキ科の常緑高木で日本固有種。屋久島から東北地方まで分布する。
日本建築の主要部材として、樽桶などの生活用品部材として、また寺社の境内地で多く見られるなど、マツとともに日本文化と密接に関わっていた。
現代都市生活においてはスギに接する機会はそれほど多くなく、花粉症の原因として社会問題化している。戦後、建築用材が不足し、薪炭用に利用していた雑木林をスギやヒノキの針葉樹に置き換える拡大造林が進み、現在の人工林の総面積約1000万haのうち約400万haが造林された。かつては特産の杉として、飫肥(おび)杉、秋田杉などが有名であったが、昭和30年代の外材輸入自由化に伴い国産材の価格が暴落したため経済性が低下し、管理が行き届いていない。花粉症ばかりでなく、生態系保全上も国土防災上も問題を含んでいる。
林業が主要産業であった山村では、林業の衰退とともに活力が低下し、高齢化により限界集落や廃村が問題となっている。このような状況の中で、簗瀬スギとして有名だった高知県の馬路村では、ユズスギ部材を使ったファッション製品などに活路を見出している。
長期的に見れば全世界の森林資源は限られており、各国で保護規制の傾向にあるため、百年単位の長期的視点で森林資源を保護育成する必要がある。例えば、林業で栄えた山形県の金山では、「街並み(景観)づくり100年運動」の一環として、生活とスギ林との共生をめざしている。

国の史跡名勝天然記念物に指定されているスギは以下のとおり。特に屋久島の縄文杉は推定樹齢2000-7200年と言われており、特別天然記念物であるとともに世界遺産にも指定されている。
マツは名勝としての指定が多いが、スギは天然記念物が主であり、どれも数百年から千年以上の巨木であり、生態的にも精神的な癒しとしても価値が高い。

岩手 桃洞・佐渡のスギ原生林
山形 羽黒山のスギ並木
 羽黒山の爺スギ
 熊野神社の大スギ
 山五十川の玉スギ
福島 諏訪神社の翁スギ媼スギ
 杉沢の大スギ
 木幡の大スギ
茨城 安良川の爺スギ
栃木 逆スギ
 日光杉並木街道 附 並木寄進碑
群馬 安中原市のスギ並木
 榛名神社の矢立スギ
千葉 清澄の大スギ
神奈川 箒スギ
新潟 将軍スギ
 虫川の大スギ
 天神社の大スギ
富山 杉沢の沢スギ
石川 栢野の大スギ
 御仏供スギ
 八幡神社の大スギ
山梨 精進の大スギ
長野 月瀬の大スギ
岐阜 加子母のスギ
 久津八幡神社の夫婦スギ
 神ノ御杖スギ
 神淵神社の大スギ
 石徹白のスギ
 千光寺の五本スギ
 禅昌寺の大スギ
 大山の大スギ
静岡 智満寺の十本スギ
愛知 杉本の貞観スギ
奈良 八ツ房スギ
島根 玉若酢命神社の八百スギ
山口 大玉スギ
 平川の大スギ
高知 杉の大スギ
 天神の大スギ
福岡 英彦山の鬼スギ
長崎 女夫木の大スギ
熊本 阿弥陀スギ
 金比羅スギ
大分 大杵社の大スギ
宮崎 狭野のスギ並木
鹿児島 屋久島スギ原始林


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