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東京都新宿区 伊勢丹

Isetan,Shinjukuku,Tokyo

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Apr.23,2019 柚原君子

新宿伊勢丹本館(東京都歴史的建造物)

所在地:新宿区新宿3—14—1

建設年月日: 1933(昭和8)年

設計及び施行:清水組

1,新宿伊勢丹本館建物

新宿伊勢丹本館は、地下2階、地上7階、塔屋、屋上庭園付きの三越伊勢丹ホールディングス傘下の、株式会社三越伊勢丹が運営する百貨店です。

1886年(明治19)年 初代・小菅丹治氏が中山道沿いの東京府神田区旅籠町2丁目4番地(現:東京都千代田区外神田1—5)に、伊勢屋丹治呉服店を創業したことに始まります。

関東大震災で店舗を失いますが、翌年には再建。このときに座売り制から陳列販売制に改革して、現在の百貨店につながっていきます。

1930年(昭和5)年、株式会社 伊勢丹を設立。3年後の昭和8年に当時はまだそれほどの発展のなかった新宿に出店します。各社鉄道の乗り入れは始まっていましたが、街はまだ歓楽街も無く、落ち着いた郊外の街という感じで、その中で伊勢丹百貨店は威容な大きさだったと、当時の新聞にあります。

建物は、当時の流行であったアール・デコ調(フランスを中心に世界的に流行した。直線を基調としたシンプルで実用的なデザイン)の装飾をふんだんに盛り込み、1500年代に主に教会で使われていたゴシック建築様式で建てられています。孔雀・ぶどう唐草・幾何学模様のブロンズのレリーフが要所々々に位置づけられていて、歴史的建造物の品位を高めています。歩道からあるいは向かい側から伊勢丹建物を仰いでみると、どの位置からも百貨店とは思えないような厳かさを感じとることもできます。

建物内部は吹き抜けの豪華さやクリスタルのような輝きはなく、むしろ庶民的な感じで居心地の良さがあり不思議です。また、あまり知られていませんが7階と屋上の間の踊り場に季節の花とトンボが描かれたステンドグラスがはめ込まれています。

花びらやトンボの羽など、ガラスのデコボコが所々違うように見えます。色数も少なく全体に淡い色で見ていると穏やかな気持ちになります。

作者は和製ステンドグラスの祖といわれている宇野澤辰雄氏。国会議事堂や晩香廬などのステンドグラスを手がけていることでも有名です。ステンドグラス脇のデパートの階層を示す案内もレトロですし、石造りの階段には昭和初期の建物の重厚さが残っています。

                                                       

2,新宿伊勢丹本館屋上庭園

ステンドグラスを見学しながらその上に登って行くと屋上庭園です。伊勢丹の頭文字が「i」なのでアイ・ガーデンという名前が付いているようです。都会の真ん中にこんなに落ち着いた庭園があるのかと驚きます。季節の花が手入れよく植えられています。日陰を作る東屋風な建物もいくつかあり、お弁当やお茶をしている人々の姿があります。他にはイベントのできるような舞台(もしかしたら夏はビアガーデン?)と子どもの遊具が少しあります。

伊勢丹の赤い商標「伊」も目の前に大きく見えます。草書は初代小菅丹治氏の手によるものとのこと。庭園の隅には江戸時代初期の作といわれる弁財天(火伏せの神様・商売繁盛の神様)が祀られています。明治30年頃から市ヶ谷支店(あまさけ屋呉服店)に置かれていたものだそうです。

                                                       

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