JAPAN GEOGRAPHIC Apr.2004 瀧山幸伸

東京都台東区 上野谷中界隈


散策 竹細工 翠屋 
Banboo craft shop Midoriya

 日本伝統工芸展にも出展している竹細工の老舗。和風の家の外には緑の竹が似合う。内部にはこのような竹細工のインテリアが似合う。西洋人のほうがこのようなインテリアをより一層評価するのは、われわれ日本人が「どこにでもあるあたりまえのこと」と思っているからだろう。西洋人は日本のインテリアや建築が新鮮だから評価するのだろう。不思議な和製品が在日西洋人のインテリアになっていることは多い。逆に日本人は外国のインテリアや建築が希少だから評価するし、不思議な洋製品が日本人のインテリアになっていることも多い。エリクソンが有名なアイデンティティ論で「対人関係や歴史的・文化的環境が自我の発達に欠かせない」と言っている通りであり、衣食住全てに言える。衣については、秀吉の陣羽織の赤は当時の日本の染料アカネでは出せない先鋭な赤だ。メキシコで採れたコチニール(虫)を使って染めた、当時としては大変貴重なものだ。食については、海外での日本食ブームはいまさら言うまでも無いだろう。住についても、西洋人観光客をその地域に招きたい、住宅に入居してもらいたい、外資系をビルテナントに迎えたいと思うならばどうすればよいか、西洋の物真似ではアピールしないな、と考え直す必要はあろう。

Apr.2004 2代目に伺う  source movie

   Mar 2004 3代目に伺う  source movie

  
  
  
  
  
 

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