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JAPAN GEOGRAPHICMonthly Web Magazine Mar. 2017
萩往還梅林園は、地域づくり推進事業として平成4年3月27日にオープンし、園内には、11種類約300本の梅の木があります。
紅梅性(緋梅)で最も早く開花する八重咲きの「蓮久」が1月下旬から咲き始め、一重の「豊後」「白難波」、枝垂れ性のある「玉垣枝垂れ」など、3月中旬頃まで楽しめるとのこと。
萩へ向かう途中で立ち寄ってみました。
この梅林園の近くに「涙松跡」があります。ここは江戸時代、萩城下から山口へ通じる藩主御成街道は、萩市大屋から左へ折れるので、城下が見えるのもここが最後となり、幕末、吉田松陰が安政の大獄で江戸に送られるときに萩城下を振り返り、
「かえらじと思いさだめし旅なれば、一入(ひとしほ)ぬるる涙松かな」と詠んで有名になったそうです。
石碑の近くに平成2年に植樹された梅が美しく咲いていました。
春は花が咲き、色鮮やかですが、反対に哀しい思いがある地ではなおさら花を美しく見せるのではないでしょうか。