JAPAN GEOGRAPHIC

Monthly Web Magazine July 2017

Back number


■ トワイライトエクスプレス瑞風 蒲池眞佐子

 6月17日から、JR西日本の豪華列車「トワイライトエクスプレス瑞風」が走っている。

予約でいっぱいらしい。金額もさることながら、「選ばれた人が乗っている」という感じだ。

山口県では「瑞風に向かって手を振ろう!」などと呼びかけ、来県を歓迎している。

通勤電車なら手を振ってくれる人も振り返す人もいない。

それが、手を振ってくれる人、手を振り返す人がたくさんいる電車はきっと一つの風景になるからだろう。そしてみんな笑顔だ。

 私は撮り鉄ではないが、ちょっと手を振って写真を撮ろうと徳山駅に行ってみた。徳山駅では4分間停車する。

近くの幼稚園児たちも歓迎しようとホームに並んでいた。

入ってきた瑞風はピカピカだった。窓ガラスもピカピカすぎて鏡のようで中の様子がよくわからない。それでも中から手を振ってくれる人の姿は確認できる。あっと言う間の4分間だった。

 見送った後、幼稚園児たちもぞろぞろと改札を出ていく、ところが、改札を出たところで、一列に並んでくるりと駅員たちの方向に向き、「ありがとうございました!」と大きな声で礼を言ったのだ。

こちらまでうれしくなる景色だった。この姿を写真に撮りたかった。

瑞風も過ぎ去り、カメラもしまっていたのですぐには出せず、残念だった。