JAPAN GEOGRAPHIC

Monthly Web Magazine July 2017

Back number


■ おばちゃんカメラマンが行く @礼文島  事務局

6月に礼文島の桃岩から知床のトレッキングコースに再度チャレンジした。

2013年に訪れた時は逆の知床から桃岩までのコースだった。登り始めは天気も良く、礼文ウスユキソウなどにも巡り合え調子よかったのだが、桃岩に着く頃には霧で何も見えず、目前の桃岩の存在を確認しただけで残念な思いをしたので、今回はリベンジだ。

桃岩からのコースは最初から高山植物の見どころが多く逆コースよりおすすめかもしれない。ハクサンチドリやレブンコザクラソウやフウロなどいろいろ楽しめなかなか前へ進まない。

ガイドをつけてトレッキングしているグループの前後に回り耳ダンボにして説明をちゃっかり聞かせてもらい勉強になった。

今回はいつになく好天で、桃岩も海岸も、プチ「なんじゃこれ」の猫岩もしっかり見ることができた。

桃岩と猫岩

 

北の方のスコトン岬にレブンアツモリソウの群生地があるが、もうほとんど終わり枯れかけていると耳にしていたので、今回は期待していなかったのだが、桃岩展望台から少し行ったところで山ガールっぽいおばさんに「レブンアツモリソウが咲いていますよ。」と声をかけられる。どれどれとストックの先を探すとなんと咲いているではないか。蛇を見た時とはベクトル方向は違うが鳥肌が立つほど感動した。まん丸いたたずまいがなんとも頬玉の大きな赤ちゃんのようだ。

レブンアツモリソウ

山ガールおばちゃんもこの感動を誰かに伝えたかったのだろう。私もせっかく登った坂を下って、抜きつ抜かれつ後ろから来たおじいちゃんにわざわざ教えに走った。

このおじいちゃん、昨日アツモリソウの群生地に行ったが見れなかったそうで、手をおにぎりのように丸め、「この丸みが可愛いね。」とやはり感動していた。ガイドさんによると桃岩周辺で見かけたのは初めてだそうでかなりラッキーだったようだ。

草の合間に咲いていて探すのがやっとだが、高山植物園で見たレブンアツモリソウより大玉でがっちりしていて存在感があった。