JAPAN GEOGRAPHIC

Monthly Web Magazine Nov. 2019

Back number


■ 復興途中の熊本城 蒲池眞佐子

毎年どこかで災害が起こっているような気がする。

熊本地震から3年半、熊本城の大天守の外観復旧し、10月5日から熊本城域の一部公開が始まった。

合わせて、二の丸公園から加藤神社前までの連絡通路が開通し、加藤神社にも参拝できやすくなった。

加藤神社の境内からは復興中の熊本城がよく見える。

復旧した大天守の横の小天守は工事中で未だ痛々しいが、大天守の姿は熊本の人たちにとってかつて見慣れた姿で安心できるものだろう。

地震直後、崩れた石垣から阿弥陀様が彫ってあった岩がみつかったが、 当時はがれきのそばに置いてあったものが、今回訪問した時は立派な祠に鎮座されていた。

長い年月をかけて修復された歴史的建造物も災いによってあっと言う間に無くなってしまう。首里城もとても残念だ。

首里城へ行ったとき、わざわざ窓を開けてくれ、あちらのエリアももうすぐ修復が終わるので公開を予定してるんですよ、と教えてくださった係り員の方、とても 悲しかっただろう。

熊本城も少しづつではあるが、以前の姿を取り戻しつつある。

首里城もまたあの壮大な姿を取り戻して欲しい。