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千葉県習志野市 谷津干潟

Yatsuhigata,Narashino City,Chiba

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Oct.9,2018 柚原君子

谷津干潟(ヤツヒガタ)

(国指定鳥獣保護区)

所在地:千葉県習志野市谷津3丁目、秋津5丁目

交通

JR京葉線新んj習志野駅より徒歩約20分

JR京葉線南船橋駅より徒歩約20分

JR総武線津田沼駅より新習志野駅行きバスで「県立津田沼高校前」下車、徒歩約10分

1 谷津干潟

『谷津干潟は東京湾の最奥部に残された約40haの干潟です。ここには、ゴカイ・貝・カニ・魚そして水鳥などたくさんの生き物たちが生息しています。特に、シギ・チドリ類が多く飛来することで全国的に有名で、渡りの中継地とし大変重要な場所となっています。干潟周辺は生態観察公園として観察路などが整備され、初めての人でも気軽に楽しく観察することができます。干潟の南側には、谷津干潟とここに飛来する鳥たちを中心とした観察・学習ができる谷津干潟自然観察センターがあります』(習志野市HPより)。

渡り鳥の飛来地となっている谷津干潟の保全と自然とのふれあいが楽しめるということで、谷津干潟公園に行ってきました。特別保護地区部分がラムサール条約(湿地の保存に関する国際条約。平成5年6月10日登録。)登録地となっています。

周囲は鉄柵で囲ってあり、干潟の中に入ることは出来ませんが、周囲を一時間かけて一周することが出来ます。谷津川、高瀬川の2本の河川によって海とつながっているので潮の干満も顕著。鳥たちだけでなくで、エイやヒラメの泳ぐ姿や干潮になると干潟になる部分ではカニや巻き貝の動きもみられます。また、ボラの群れなども見ることが出来ます。 

東京湾の奥まったところにある谷津干潟は明治中期から大正初期までは、津田沼村初代村長が中心となって開発した塩田だったそうです。しかし再三にわたって暴風雨に見舞われて製造不能となり、入り浜式塩田は廃止されます。

塩田は大正末期に京成電鉄が買収して<谷津海岸遊園>(のちの谷津遊園)となります。東京近郊の大型遊園地として昭和57年まで営業されていますので、谷津遊園には多くの人が思い出を持っていると思います。

また無声映画の板妻撮影所や読売巨人軍の最初のグランドがあった地としても知られています。

干潟を巡る観察路の中央には観賞観察ゾーンの施設である「自然観察せんたー」があります。開館時間は9:00〜16:30。月曜休館。入館料金(入場料180円〜370円)が必要ですが、双眼鏡の貸し出しや、季節によるイベント、また職員による野鳥の説明なども聞くことができます。

当日は連休明けで入館することは出来ませんでしたが、観察ゾーンの奥にある池など見たかったなぁ、と思います。

お昼前は干潟がたくさん見えていたのですが、夕方になって潮が徐々に満ちてきて湖のようになってしまいました。日没と共に干潟の鳥たちは姿を消し、湖の向こうのマンション群に灯がついて、静寂のような喧噪のような東京湾内にある干潟を実感しました。

                                                                                                                                                                                                                                                            

2 案内板

鳥の種類の説明。ラムサール条約の説明。谷津干潟は初期には塩田地帯であったことの説明板などがあります。

                       

3 谷津干潟猫

南船橋の駅前の原っぱで、かわいい賢そうな猫がバッタを追いかけていました。

  

4 谷津干潟トンボ

干潟の上にも葦の原っぱにもたくさんいたアキアカネ。

   

5 カワウ

干潟の杭に止まってカワウが羽を広げています。水にもぐって魚をくわえて上がってきたカワウも目にしました。翼が濡れると重くなって飛び上がれなくなるので風に向かって翼を広げて乾かしています。離陸も着陸もあまりお上手ではないようです。

 

6 アオサギ

目の上に黒い太い眉が描かれているような配色。目は鋭いですが、一所懸命食べ物を探して水面を見つめている横顔はよく見ればとぼけた顔です。ちなみに詐欺とサギ(鷺)は音は同一ですが、語源的には全く関係ありません。

サギに遭うカモのほうですが、こちらは正真正銘の鳥の鴨から来ています。鴨がつかまりやすいところから<くみしやすい><だましやすい>となるそうです。

 

7 コサギとダイサギ

鳥の見分けは季節や幼鳥で羽色が変わっていくので素人には確定しづらいのですが、多分コサギとダイサギです。干潟を一周する間にコサギを探してみましたが、ダイサギばかりが目につきました。干潟ですので浅いですから、サギなど魚を見つけようとゆっくりと一歩一歩あるいていますが、水かきからこぼれる海水まで観察することができます。

 

8 ウミネコ

こちらもカモメと間違いやすいですが、多分ウミネコです。カニをくわえていました。

  

9 シジュウカラ

葦の中に巣があるようです。高い声で啼いて、カメラの先の柵に止まってくれました。

 

10 アカエイ親子

まるで親子のように泳いでいました。夕方の満ち潮で海から上がってきたのでしょうね。

 

11 ボラ

すごい群れで泳いでいます。時折水面より跳ね上がります。

 

12 シギ

シギは種類が多い鳥です。単純見た目でシギかな?と思いましたが種別名称の確定はできませんでした。夏から冬への変わり目は羽毛の変化もありよけいに分かりません。ただ、シギの案内板があって、夏が過ぎるとほとんどのシギは南方に渡ってしまい、残っているのはハマシギと書かれています。3000羽の群れでこの干潟で越冬するそうです。見たところ5,6羽しか見つけられませんでしたので、渡りそびれた(そんなことある?)他のシギか、居残りのハマシギか……そんなことを思いながら、片足立ちしているシギと夕日を見ました。シギはダイサギに比べると小さな個体ですが、ダイサギが横を闊歩しても知らん顔して一本立ちしていました。

シギ類はいったん片足立ちになったら少々の移動は片足で、ケンケンパッのパッはなしで、あくまでも片足のみで移動するそうです。

潮が満ちる夕方までは、本当に干潟全体が浅瀬なので、小さなシギの足先が少しだけ海水に着いている風です。

 

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