千葉県成田市 福城稲荷神社
Fukugiinarijinja Narita City,Chiba
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Nov.14,2025 柚原君子
福城(ふくぎ)稲荷神社
所在地:千葉県成田市新町849
御祭神は五穀豊穣の神である稲荷神。創建時は不明だが成田山新勝寺よりも古いといわれ、ここに参拝したのちに新勝寺に参拝したそうである。地元では親しまれていて通称は六六(ろくろく)稲荷と呼称。
神社を示す赤い鳥居は随分と低い位置にあり、何かでつないでいるような不安定な鳥居である。鳥居は脇の本殿に上がっていく時に見下ろせてしまうので何か不遜な気がしないでもない。御神水の立札の奥に境内社として、三宝竜神と伏白大神が祀られている。
もともとここは権現山であった。
権現とは徳川のことで、江戸時代に徳川家が崇敬した寺が成田山新勝寺なので権現山と称されることになる。また歌舞伎役者の初代団十郎も成田山を信仰。團十郎が成田山に祈願して子が授かったことから感謝の意で「成田屋」の屋号を名乗っている。また感謝を込めて上演した『成田山分身不動』が大ヒットしたことからその相乗効果で江戸時代庶民の参拝者が増えた。
余談であるが、市川家のお家芸となっている「不動の見得」は、不動明王の表情から生まれたもの。
赤い鳥居を見下ろして登っていく脇の細い階段はかなり長く急である。登り口に六六稲荷様名称の所以となる神様の名前の立札がある海神・希太樓辰神、水神・三宝龍神、伏白山主之神、伏白大神・姫神、福城稲荷、祿ろく稲荷。
例年の6月6日の大祭では成田駅職員も無事故を祈りに来るそうだ。
息が上がるように石段を登りつめるとやっと境内にたどり着く。山の頂上にあたる社のある平な部分は狭く、人々が登ってくることもないような様子で荒れている。賽銭箱はシートで覆われ社も傾き傷ついている。見下ろせばすぐにJRの成田駅の線路が見える。山を崩して成田駅がつくられたことがよくわかる。
明治30年に完成をみた成田駅。作るときには事故が相次いだので山の神様にお願いしたら事故が減った……という話はよくある話で以下の伝えは真実かどうかはわからないが、記してみる。
東京谷中に住んでいた医師の平野伸は病気を助けた患者との縁で、現在、JR成田駅の広く線路区域になっている大きな山を買わされた。当時の一帯は囲護台という地名(現在でも地名は残っている)で九軒ほどの家しかなく、山の周りは閑散とした寂しい沼地で権現山と呼ばれている成田駅東口一帯と繋がっていて、山上には小さな石神様があった。
大正時代に成田駅は構内拡張に迫られ、平野家の山の一部を取得して工事を行ったが、事故が頻発して、死者・怪我人が続出する事態となった。そこで行者にお伺いを立てたところ、「工事にかまけてお山の神様を粗末に扱ったからだ」との託宣があり、打ち捨てられたようになっていた石神様を平野家の山に戻し、祠を建てて祀ったところ、工事は無事に終了し事故が起こらなくなった。
本当の話でもあるとは思える五輪の塔が福城神社の上にある。平野スマ子建立とあり昭和42年、八幡四郎恒永元安外数十名之靈とある。山の上まで行くにはしんどいから道路に面して鳥居があるのかと、頂上の荒れをみて納得をした。さて、私も江戸時代に倣ってこれから新勝寺に参拝する。
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