英国サーリー、リッチモンド 王立植物園 キュー・ガーデン
(Royal Botanic Gardens, Kew, Richmond, Surrey TW9 3AB)
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Oct.2010 撮影:野崎順次
撮影日:2010年10月2日
首都ロンドン南西部のキューにある王立植物園。1759年に宮殿併設の庭園として始まり、今では世界で最も有名な植物園として膨大な資料を有している。敷地は120ヘクタールに及ぶ。2003年にユネスコ世界遺産に登録された。
往時のキュー王立植物園は、世界各地から資源植物(人間生活に必要なものを作ることができるとされた植物)を集め、品種改良などをおこなう場でもあった。イギリス植民地内の各植物園と情報交換などをおこない、それにより、育成条件の合致する植民地に移植してプランテーションでの大量生産を図った。
植民地への移植例としては、
中国産の茶をインドのアッサム地方やスリランカへ
アマゾン川流域産の天然ゴムをマレー半島へ
ポリネシア産のパンノキを西インド諸島へ
マラリアの特効薬キニーネ(キナの樹皮)をペルーからインドへ
などがある。
パンフレット
さて、ロンドン市内から地下鉄District Line で Earl’s Court まで行ったが、何故か、その後は運行停止。そこで、Hammersmith から Richmond 行きの代行バスに乗ってキューへ向かう。
バスを降りて住宅地を数百m歩くとキューガーデンのヴィクトリア・ゲートである。
キューガーデンに入場。とりあえず、北西に歩き、木の上の道(Treetop Walkway)に向かう。さすが大木が多い。
ホリー・ウオークでリスと孔雀に出会う。ホリー(holly)はモチノキ属の木で、特にセイヨウヒイラギをさす。最初のピンクの大きな花はジャイアント・メドウ・サフラン。
木の上の道(Rhizotron and Xstrata Treetop Walkway)
木の根と虫や微生物との共生を示す模型、ガチョウなど。
勅使門と日本庭園(Japanese Zone)。もう秋明菊が咲いていた。暑い日本ではまだ固いつぼみ。
中国のパゴダ。ウィリアム・チェンバーズの設計で、1761年に建てられた。
キノコ、パビリオン・レストラン、軍鶏?
テンパレート・ハウス(Temparate House)、現存する世界最大のヴィクトリア朝温室
設計: ダシマス・バートン
工期: 1860-1863年、財政難のため中断の後、1895-1898年に竣工
規模: 面積4,880㎡、高さ19m、パーム・ハウスの2倍の面積
テンパレート・ハウスの内部
35億年前に遡るエボルーション・ハウス(Evolution House)
遠くに木の上の道を見つつ、地中海庭園(Mediterranean Garden)を通る。
熱帯植物用温室 パーム・ハウス(Palm House)
設計: ダシマス・バートンとリチャード・ターナー
工期: 1844〜1848年
スタイル: ヴィクトリア朝
規模: 363 ft long, 100 ft wide, 66 ft high
ヴィクトリア朝初期にヨーロッパに持ち込まれたヤシノキ(palm)のために造られた鉄とガラスの温室である。機能と形式の完全な組み合わせと云われる。地下には海洋藻類水族館もある。
パーム・ハウス内部
パーム・ハウス前の池をめぐる。
参考資料
Royal Botanic Gardens, Kew Leaflet & website
Great Buildings website
ウィキペディア「キューガーデン」、「Royal Botanic Gardens, Kew」
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