福井県敦賀市 天満神社
Tenmajinja, Tsuruga city, Fukui
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December 18,2016 大野木康夫
所在地 福井県敦賀市栄新町1-6
天満神社は敦賀市栄新町に鎮座し、祭神は菅原道真を祀る。
社伝によると天元3年(980)草創と伝わる古社で、近世には若狭領主の京極氏や酒井氏から厚い崇敬を受けていた。
前身の社殿は昭和20年の空襲で焼失してしまい、現在の社殿は昭和35年に佐和山神社(滋賀県彦根市)の旧社殿を譲り受けたもので、元は彦根藩主の菩提寺清凉寺(滋賀県彦根市)境内の彦根藩祖井伊直政と3代直孝を祀る護国殿であった。
棟札により文化4年(1807)に起工、同8年に完成したことがわかる。
拝殿は正面3間、側面2間の三間社入母屋造で、正面に千鳥破風と唐破風をつける。
本殿は拝殿より一段高く、正面3間側面2間の三間社入母屋造である。
拝殿と本殿の間を石の間でつなぎ、権現造の形式をとる。
柱などは漆塗で、彫刻が多用され、組物やこれら彫刻は極彩色が施されている。
本殿、拝殿の格天井には絵画が描かれている。
天満神社社殿は、滋賀県彦根市の佐和山神社の社殿(前身は護国殿という霊廟建築)を移築したものであるが、県内では類例の少ない権現造の形式であり、県内においてこのように装飾豊かな社殿の遺構は少なく、かつ建築年代も明確であり、きわめて貴重な社殿である。
(福井県指定文化財答申資料より)
拝殿、石の間、本殿(福井県指定文化財)
文化8年(1811)建築、昭和35年移築
拝 殿 桁行三間、梁間二間、一重、入母屋造、正面千鳥破風及び唐破風付き、銅板葺、背面石の間に接続
石の間 桁行一間、梁間三間、一重、両下造、銅板葺、正面拝殿に、背面本殿に接続
本 殿 桁行三間、梁間二間、一重、入母屋造、銅板葺、正面石の間に接続
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