福島県福島市 岩谷観音と磨崖仏
Iwaya Kannon and Magaibutsu,Fukushima City,Fukushima
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Dec. 2008 /文 小笠原生雄
岩谷(いわや)観音(かんのん)と磨崖仏群は福島市の中心部にある信夫山(しのぶやま)の中腹、東側の岸壁にあります。
観音堂は平安時代の末頃に当地を支配していた豪族、伊賀良目氏が応永23年(1416年)に先祖伝来の観音像を本尊として窟に建立したのが始まりとされています。現存している観音堂は慶長19年(1614年)に再建されたものです。
磨崖仏群は観音堂の脇の岸壁に60体に及ぶ供養仏が掘られています。磨崖仏は江戸時代、庶民の間に西国三十三観音を模した仏体を礼拝することが流行し、当地でも三十三観音が刻まれたと言われています。
長い年月を経て、風化しているものも多くありますが、今なお、穏やかな仏像を見ることができ、北国信夫の里の人々の信仰の厚さが忍ばれます。
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