群馬県前橋市 臨江閣
Rinkokaku,Maebashi city,Gunma
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Oct 22, 2020 and Nov 20, 2020 柴田由紀江
別館
June 16,2019 酒井英樹
臨江閣は利根川左岸に築かれた旧前橋城北端に位置し、東西に長い敷地の中央に本館、その西側に茶室、西側に別館を、利根川の眺望を考慮して配置されている。
臨江閣の名は利根川の景勝を臨むことから名付けられた。
本館は、明治17年(1884)に群馬県令の楫取素彦が賓客の接待及び宿泊施設を建設するよう地元財界人に提言したことが発端となり、後の初代前橋市長である下村善太郎が土地を提供し、地元企業及び前橋町民の寄付によって建設された。
茶室は、楫取ほか県庁職員の拠金により、本館と共に建てられた。
別館は、明治43年(1910)に前橋市で開催された群馬縣主催一府十四縣綜合共進會の貴賓室として市民からの多額の寄付金を受けて建てられ、修了後は前橋市の所有となった。
その後、臨江閣の諸施設は一時を除く公会堂、公民館として利用されたが、平成19年(2007)以降は文化財施設として利用され、平成30年(2018)5月に本館、別館、茶室が国の重要文化財に指定された。
<本館>
棟札より明治17年(1884)5月着工、9月竣工と判明している。
建築後は皇室の宿泊に利用されたほか、集会や宴会に貸し出された。
木造、桟瓦葺で全体を和風の意匠とし、車寄せを持つ主体部(入母屋造、二階建)、奥座敷(西面寄棟造、東面主体部に接続、平屋建)、便所・湯殿部、留守居室部の4つから構成されている。
主体部の一階に4室(「一の間」「次の間」「三の間」「控の間」)と二階に3室(「御座所」「次の間」「控の間」)、奥座敷部に2室(「奥座敷」「次の間」)を配している。
≪内部≫
<別館>
棟札より明治43年(1910)9月竣工、工事監督が近藤安太郎、施工が地元の小曾根甚八と判明している。
木造、桟瓦葺で、東西棟の主体部は桁行32.9m、梁間14.5m、入母屋造、二階建。
北面に玄関を張り出し、東面に女子便所棟と男子便所棟を、北西隅に本館への渡廊下を接続する。
主体部の一階に和室を5室と60畳大の絨毯敷の洋間が、二階には180畳のの大広間を配している。
≪内部≫
<茶室>
棟札より明治17年(1884)11月竣工、大工は京都の今井源兵衛と判明している。
東西棟で西妻を入母屋造とする「茶室」と南北棟で寄棟造の「書院」からなり、屋根は共に桟瓦葺で葺かれている。
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