群馬県下仁田町 上野鉄道鬼ヶ沢橋梁
Kouzuke Rail Onigasawa bridge,Shimonita town,Gunma
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July 2011 source movie
上野鉄道は信越線が全線開通した明治26年に遅れること四年、明治30年9月25日には高崎〜下仁田間20マイル52チェーンという距離を民間資本で全線開通しました。都市部を除くと四国の伊予鉄道に続いて2番目の私鉄です。 会社設立当初の筆頭株主は合名会社三井銀行総長三井高保氏であり、株主数563人中、南蛇井以西の養蚕農家が327名を占めていたことからも、この鉄道が繭や生糸を運搬するために引かれた鉄道であることがうかがえます。 鬼ヶ沢橋梁は建設後110年が経過していますが、保存状態は極めて良好です。大正13年の電化の際、多くの上野鉄道時代の施設は姿を消しましたが、この場所は、拡幅ではなくショートカットされたことと、白山赤津地域の人々の富岡方面への道路として運良く残されました。貴重な上野鉄道時代の構造物はこの橋梁と2箇所のトンネルが下仁田町白山地内に残るのみです。
橋台部は地元のクヌギ石と赤レンガで構成されています。水当り部や縁石は強度が必要なため、クヌギ石が積まれ、間の平面部には赤レンガが積まれています。レンガの積み方は富岡製糸場のフランス積みとは違う、明治20年以降の建物に多く見られるイギリス積みとなっています。
橋桁部は鋼板とアングル、リベット接合で構成されているプレートガーダー橋です。断面はI字型となり中心のウェッブと呼ばれる鋼板、上部・下部フランジと呼ばれる鋼板とアングル・スティフナー(形鋼)とをリベット接合する工法でトラス橋と共に多く利用された鉄橋です。
(下仁田町HP)
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