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広島県尾道市 西国寺

Saikokuji,Onomichi city,Hiroshima

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尾道市西久保町29-27 西国寺金堂 重文 近世以前/寺院 室町前期 至徳3(1386) 桁行五間、梁間五間、一重、入母屋造、向拝一間、本瓦葺 厨子1基 19130414

尾道市西久保町29-27 西国寺三重塔 重文 近世以前/寺院 室町中期 永享元(1429) 三間三重塔婆、本瓦葺 19130414


June 23, 2014 中山辰夫

尾道市西大窪町29−27

撮影:Jun.22.2014

宗派:真言宗醍醐派大本山 本尊:薬師如来 創建:天平年間(729〜48)

尾道三山の一つ愛宕山(あたごやま)。その山腹に大伽藍が広がる西國寺は、境内の平地面積15,700㎡に及ぶ。

観光尾道のシンボルとされる長さ約2mの大草履の仁王門をくぐり、108段の石段を登れば、朱塗の金堂・三重塔・大師堂・不動堂・持仏堂等が並び華麗な密教伽藍を呈す。そして眼下には尾道水道が横たわる。

境内は3段になっていて、1段目に仁王門と塔頭の持善院と金剛院、 2段目に金堂や鐘楼、3段目に本堂や庫裏、そして裏山に三重塔が建っている。JR尾道駅から約1.5㎞の距離にある。

寺伝によれば奈良時代の天平年間(729年 - 749年)行基が巡国中にこの地で加茂明神の霊夢を見たことにより建立されたという。

『西國寺由来記』によれば、平安時代初期の治暦2年(1066年)火災により堂宇の大半を焼失したが、白河天皇の勅命により、当時の住職・慶鑁によって復興され、永保元年(1081年)には愛宕山の山麓から中腹にかけて巨大な伽藍が完成、永保2年(1082年)白河天皇の祈願所となった。さらに天仁元年(1108年)には法皇となった白河上皇により勅願寺となり、官寺として100を超える末寺を持つに至った。

山陽道随一の伽藍を誇り、正和元年(1312年)花園天皇の綸旨を受け寺院の名称を西國寺とした。

現在においてもなお、数ある尾道市の寺院の中で最大の規模を誇っている。

南北朝時代の永和年間(1375年〜79)に、再び火災により焼失した。備後国の守護大名であった山名氏が寺院の復興にあたり、至徳3年(1386年)には、早くも金堂が復興し現在にその姿を留めている。三重塔は永享元年(1429年)室町幕府6代将軍足利義教の寄進により建立され現在に至っている。

「引用:ウイキベア」

境内図

石畳の坂道を登る。結構な距離である。夏場は堪える。

山門(仁王門)

広島県重要文化財

三玄一戸楼門二階建

室町時代末期の桜門形式の仁王門。1740(元文5)年尾道の豪商泉屋新助による大修理の棟札がある。

扁額「摩尼山」は小松宮彰仁親王の筆跡である。仁王像も山門と同時代と思われる。大きな草履が目立つ。

境内

左側に塔頭・持善院

さらに進むと塔頭・金剛院 金剛院の拝殿に大きなカラス天狗の面がある

また その裏側には「重軽(おもかる)さん」といわれる石で造った三体の天狗面がある。

願い事を念じ、その石が軽く持ち上がれば、その願いが叶うと伝えられる。

十王堂

最初の堂である。そこはまた墓地への道の入り口であり、金堂へ通じる石段の上り口でもある。堂内には閻魔王を中心に極彩色の十王像が並ぶ。

春には桜に覆われる石段道を上ると正面に金堂が見える。4月頃に咲く桜は見応えがあると聞く。

遠景と境内

袴腰鐘楼

金堂

国重要文化財 建築:1386(至徳3)年 鮮やかな朱塗りの社殿である。

行基菩薩の開基と伝えるが、度々の火災により焼失し、現在の堂は南北朝期、備後の守護山名一族によって再建された。

和様を基調とした折衷様式で来迎壁は再建当時の壁面と思われる。内陣の漆塗、春日厨子は唐様をまじえて美麗なものである。

桁行五間、梁間五間、一重、入母屋造、向拝一間、本瓦葺

英霊

唐門

金堂の裏、石積みで確定された台状地に本坊(庫裏)・持仏堂・不動堂・毘沙門堂・弥勒堂・大師堂が建つ。

本堂

持仏堂・不動堂・毘沙門堂・弥勒堂が連なる

大師堂

手水舎

周囲に施された彫刻が見事である。

三重塔

国重要文化財

三間三重塔婆、本瓦葺

塔婆勧進帳」(県重文)によると、1492(永享元)年足利六代義教によって建立されたことが知られる。

復古式建築の純和様の重量感ある美しい塔である。二重三重の隅瓦に天正4年(1576)10月の屋根修理銘のヘラ書がある。

建立当時のものと思われる如意輪観世音菩薩像を本尊とし極彩色の四天王を配する。

参考資料≪説明は西国寺HPより引用≫

常称寺・大山寺・御袖天満宮

これらの社寺は西國寺に近い距離にあるが、かなり勾配のきつい石畳の坂道を辿ることになる。


Aug.19,2012 大野木康夫 source movie

山門(広島県重要文化財)

さらに石段を上ります。

金堂(重要文化財)

至徳3(1386)年の建築

桁行五間、梁間五間、一重、入母屋造、向拝一間、本瓦葺

鮮やかな朱塗りの建築です。

三重塔(重要文化財)

永享元(1429)年の建築

三間三重塔婆、本瓦葺

境内風景


Dec.2008 瀧山幸伸 source movie

山門

本堂

三重塔



Mar.2008 撮影: 高橋明紀代

西国寺三重塔


Dec.2003 瀧山幸伸 source movie

 (重文)

行基の開基と伝えられる真言宗の古刹。

金堂は,至徳3年(1386)建立で,和様を基調とした建物。

入母屋造の妻飾は二重虹梁大瓶束で,屋根に重量感がある。

内部の厨子,須弥壇も美しい。

木造薬師如来坐像(重文)が本尊。

三重塔は,永享元年(1429)足利義教によって建立された。

室町時代によく行われた復古建築の純和様で,和様と禅宗様の混交の風に飽き足らず,奈良時代への復帰をめざしたもの。

回縁がなく,石製基壇の上に立つ珍しい例。

西国寺付近の坂道

舗装、石垣、塀の質感が心地良い。


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