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兵庫県 赤穂市 有年の古代遺跡

(Burial Mounds, etc. in Une, Ako, Hyogo)

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Apr.2010 撮影/文 野崎順次

撮影日: 2010年4月17日

JR有年は相生と上郡の間で、姫路からのんびり普通電車でいくしかない。

有年盆地は昔の山陽道が通り、現在も国道2号線が走る。

古代より吉備と畿内を結ぶ交通の要地で、赤穂市で最も古代遺跡が集中するところである。

駅から北へ春の野を歩く。

木虎谷古墳群の手前に有年原群集墳入口の表示があるが、今回はパス。

木虎谷2号墳

木虎谷古墳群は、赤穂市有年原の原小学校裏の竹林一帯に15基分布するが、見学しやすいのは1、2号墳のみである。

2号墳は1号墳の東50mの民家裏の竹林中にあり、全長9.5mの両袖式大型石室が開口している。

玄室長5.3m、幅2.2m、高さ2.4mの規模で厚さ0.45mの巨大な石棚がはめ込まれている。

棚ではなく、それを蓋石にした石棺と考えられている。

木虎谷1号墳

2号墳の50m程西で、タケノコの頭を踏まないように注意して竹林を抜け、山に入る道を行くとすぐ1号墳がある。

現存で径10mほどの円墳で石室は羨道が失われているが、現存長5mほどで、奥壁の鏡石は2石を横に並べている。

蟻無山1号墳

千種川を北と西に望む標高70mの丘陵の頂上に1号墳があり、眺望はすばらしい。

径約52mの円墳で赤穂市最大。

墳丘南側に作り出しがあるとのことだが雑木に覆われて確認できない。

5世紀前半の築造で、ほかに2基の小円墳が存在したという。

登り口の階段の踏み面にタケノコがのぞいていた。

蟻無山古墳のふもとにある浄土真宗のお寺に重いザックを預かってもらい、カメラだけ持って東へ向かう。

矢野川沿いに進み、さらに牟礼の集落から北に上る。

道中、タンポポとスミレがたくさん。

塚山6号墳

赤穂市有年牟礼、木虎谷古墳群の東1kmの山林中にあり、6号墳の説明板が道路沿いにあります。

鹿避けフェンスに囲われていますが、扉を開けて入っていけます。

19基からなる群集墳ですが、盟主墳の6号墳を中心にして、約12基ほど確認できます。

6号墳(県指定史跡)は外護列石の残る大型方墳で、横穴式石室は全長11.4m、羨道長4.6m、幅1.4m、高さ1.7m、玄室長6.8m、幅2.5m、高さ2.4mの右片袖式で、玄室中央に板石で間仕切を設けて、前後2室に区画しています。

6号墳以外は仮称です。

その他の塚山古墳群

沼田蘭山先生之碑

有年原・田中遺跡公園

JR有年駅の北西500mにある弥生中期から鎌倉時代にかけての複合遺跡で、特に弥生後期の2基の巨大な円形墳丘墓で有名である。

1995年に墳丘墓・木棺墓群・祭祀土坑などを復元し歴史公園として整備されている。

1号墳丘墓

径19m、バチ状に開く陸橋部と反対側に突出部を備えた全国でも稀な形である。

周溝から出土した大型の壷・器台・高杯は後に出現する特殊壷・特殊器台の祖形と見られ、前方後円墳の初現と考えられるなど認識を新たにするような話題が多い。

2号墳丘墓

径15m、1号墳の北側に隣接し、出土した特殊器台・特殊壷は他に類を見ないもの。

祭祀土坑

木棺墓群(身分の低い人々の墓)

有年原のお寺の前で狂犬病の予防注射をしていた。駅へ帰る。

参考資料

大和國古墳取調室HP

2005年9月橿原考古学研究所友史会9月例会「有年原・田中遺跡と赤穂市北部の遺跡」HP

以上

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