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兵庫県川辺郡猪名川町 猪名川の木喰仏

(Wooden Buddhism Statues by Mokujiki Shonin, Inagawa, Hyogo)

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Feb.2011 撮影/文: 野崎順次

兵庫県川辺郡猪名川町

兵庫県指定重要有形文化財

撮影日: 2011年2月11日

木喰(もくじき 1718年(享保3年)- 1810年7月6日(文化7年6月5日)は、江戸時代後期の仏教行者・仏像彫刻家。木食とは、五穀や肉食を断ち、火食をせず木の実や山菜、蕎麦粉を常食とする真言宗の戒律の一つである。

日本全国におびただしい数の遺品が残る、「木喰仏」(もくじきぶつ)の作者である。生涯に三度改名し、木喰五行上人、木喰明満上人などとも称する。特定の寺院や宗派に属さず、全国を遍歴して修業した仏教者を行者あるいは遊行僧(ゆぎょうそう)などと称したが、木喰はこうした遊行僧の典型であり、日本全国を旅し、訪れた先に一木造の仏像を刻んで奉納した。

猪名川町には26体の木喰仏が残されており、兵庫県重要有形文化財に指定されている。

「猪名川の木喰仏」パンフレット

「木喰のほほえみ −猪名川町から」パンフレット

東光寺

行基上人が開基といわれる古刹(こさつ)。源頼光が大江山の鬼退治の戦勝を祈願したという伝説もあり、「大井の薬師さん」と親しまれています。文化4年(1807)に遊行僧・木喰明満上人が90歳の晩年に立ち寄り、制作した14体(焼失した1体を含めると15体)の「木喰仏」を安置しています。その素朴で深い味わいが、人々の心をひきつけます。

境内の子安観音以外は撮影禁止。

立木子安観音

天乳寺

天蓮社相誉上人(てんれんしゃそうよしょうにん)によって開山されましたが、火災にあって記録類が焼けてしまい詳細は不明です。元禄年間(1688〜1703)は転入寺と表記されていたようです。ここの木喰仏は自刻像など三体ですが、木喰明満上人は自刻像をまん中にして、阿弥陀如来の脇侍である「得大勢至大菩薩(とくだいせいしだいぼさつ)」と「聖観世音大菩薩(しょうかんぜおんだいぼさつ)」を造物し、阿弥陀三尊像を再現しようとしたと言われています。観音・勢至像の二体は1本の松ノ木を縦割りにしてから彫ってあるので背中合わせにするとピッタリとくっつきます。また、自刻像には墨が塗られていますが、これは寺子屋の子どもたちが塗ったといわれています。

県文 明満仙人椅像(自刻像)

県文 聖観世音菩薩立像

県文 徳大勢至菩薩立像

参考資料

猪名川町HPなど

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