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兵庫県加古川市 教信寺

(Kyoshinji Temple, Kakogawa City, Hyogo Pref.)

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August 7, 2022  野崎順次  source movie

 

兵庫県加古川市野口町野口465
念仏山 教信寺
(Kyoshinji Temple, Kakogawa City, Hyogo Pref.)

市文 教信寺境内(沙弥教信の遺跡寺院)

天台宗の寺院で、本尊は阿弥陀如来です。平安時代前期の僧、沙弥教信がこの野口に庵をつくりました。念仏を唱えながら仏の教えを説き、お百姓の手伝いをし、わらじを作って貧しい人に与えたり、旅をするお年寄りの荷物を運んだりして、大勢の人を助けたことから「荷送り上人」や「阿弥陀丸」とも呼ばれました。庶民仏教の普及に努めた庵跡に建てたのが教信寺です。境内の左手奥に教信上人廟があります。春には、満開の桜が境内を彩ります。
(加古川観光協会ウェブサイトより)

現地説明板
      

西国街道沿い
   

総門、手水所。鐘楼
       

本堂、開山堂、薬師堂など
              

県文 石造五輪塔 鎌倉末期
教信上人の墓塔と伝えられる石造五輪塔が廟所内にあります。高さ208cmで花崗岩製、請花・笠・台石の一部に欠けがありますが、堂々とした風格をもっています。
(加古川観光協会ウェブサイトより)
               

石棺板碑
         

その他石造物など
        

塔頭 常住院庭園 現代 枯山水 

枯山水庭園は、龍安寺の石庭に代表されるように抽象性の高いものである。背後に本堂があり、本尊の阿弥陀如来が安置されている。本庭の作庭に当たっては、本堂を借景として構図の中に取り入れ、阿弥陀仏の導く二十五菩薩をモチーフに、神仙の世界を構成した。全体的には、法雲たなびく来迎の世界を庭園という形で創造したのであるが、日本庭園を形成する重要な思想の一つに神仙思想があり、作庭に当たってもこの思想を重視して、たなびく霄雲(しょううん)や海洋の世界を幅広く創造した。中央の一石は、宝を探し求める宝舟であり、すべての石組をこの一石に有機的に結び付けた。本庭の中心石であり、見方によれば「人生の姿」でもある。見る立場、見る人によって、それぞれに解釈できるのが枯山水庭園の特徴といえよう。一方、正面の三尊石は石組構成の要として配石した。また既存の手水鉢や石棺も、庭の一つのポイントとして景観構成の中に取り入れた。このように「聖衆来迎」の世界をモチーフに、香煙ゆらめく森厳な浄域を表現しているところから、「香霄庭(こうしょうてい)」と命名されることになった。
(西桂「兵庫県の日本庭園 」2004年11月25日より)
                             

塔頭 不動院庭園 江戸後期 枯山水

庭園は西部と南部に分かれるが、西部が中心で、枯池式枯山水庭園である。枯滝は三尊石風に組まれ、その前に鯉魚石(りぎょせき)とと考えられる立石が据えられている。これは、金閣寺や天龍寺の滝がそうだといわれる龍門式の滝石組ではないだろうか。また滝の上部にある立石は遠山石としての一石だと思われる。文字通り遠山を象徴し、枯滝龍門形式と合わせて立体的な庭景を構成する。池泉は細長く瓢箪型で、その窪みのところに石橋が架かる。護岸石組は、比較的平天石を中心として組まれているが、平凡な中にも変化をもたせた石組で、池底にはゴロタ
石が全体に敷きつめられている。
(注: 塀越しなので南庭は見えないが)
一方、南庭は、礼拝石を中心に空間を主とした造りである。その中にサツキの築山が五山あり、五台山をイメージした大刈込に仕上がってきた。東側には、新しい作庭で、四方仏の手水鉢を中心に、水琴窟手法の踵据が組まれている。
(西桂「兵庫県の日本庭園 」2004年11月25日より)
                        


塔頭 法泉院
  

 

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