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兵庫県加西市 五百羅漢石仏

(Stone Images of Five Hundred Disciple of Buddha, Kasai City, Hyogo)

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Aug.2011 野崎順次

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兵庫県加西市北条町北条1293

五百羅漢石仏

撮影日: 2011年8月20日および27日

「謎の四百数十体の石仏群。製作年代はもとより、作者も意図も何ひとつわかっていません。人間的な匂いを漂わせ、自然の中で風雪に耐え、ゆったりと瞑想を続けている石仏達の素朴な優しさに出会えます。」

観光のためには、謎の素朴な石仏群と強調される。

一方、「加西市史別巻 加西の石仏」によれば、より合理的な見解がみられる。

大半が方柱状の石材に頭部と両手のみを刻みだした羅漢像であるのに対し、境内最奥中央の釈迦三尊を含む五尊像が、境内入口の金剛力士像と共に像高が最も大きいことから、この五尊像が羅漢寺石仏群の本尊的存在であったと想定される。また、その他の諸尊像を加味して総合的に考えると、天台教学に基づいて計画的に造像が行われたようだ。慶長16〜17年(1611〜1612)に,金剛力士や五尊像など中心的な諸尊、造立に関わった俗形男女供養者像が造立され、その後、順次他の諸像尊が追加されたのであろう。特に頭部が大きく、簡略化して稚拙な表現の羅漢像の制作は少し時代が下がると考えられる。

現在、羅漢寺の境内に露座する計404体の石仏が加西市指定有形文化財に指定されている。

パンフレットと入口

南側入り口の金剛力士座像一対

境内の一部

羅漢寺境内の五百羅漢石仏群の現在の配置は、大半の羅漢像が西と東の二つの方形区画に整列して置かれ、それを区切る中央の南北通路の奥に五尊像が祀られている。

中央の核心部には釈迦三尊像(普賢菩薩騎象像、釈迦如来坐像。文殊菩薩騎獅像)、その左右に阿弥陀如来立像と大日如来立像が祀られる。五尊像である。さらにその左右に?生神立像と閻魔王坐像、一体おいて女性供養者坐像と男性供養者坐像が向き合う。いずれも慶長16〜17年(1611〜1612)に造立された。

西側区画を広く見る。

西側区画の詳細(ほぼ全部の羅漢像を網羅)

東側区画を広く見る。

東側区画の詳細(ほぼ全部の羅漢像を網羅)

好きな羅漢たちを選んで撮る。

境内西端に祀られる二十五菩薩

明和年間(1764-72)の銘を有し、作風も羅漢像とは一線を画す。

境内の西南端におかれた石棺。家形石棺蓋石とくり抜き式石棺。

参考資料

加西市別巻 加西の石仏(H19.03.30)

兵庫県HP

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