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兵庫県丹波市 常勝寺

Joshoji,Tanba city, Hyogo

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Aug.2023 中山辰夫


兵庫県丹波市 山南町谷川

常勝寺は背後に聳える観音山の山麓に建つ天台宗の寺院です。645年開創された古刹です。白鳳時代に東播磨に多くの寺院を開いた法道仙人が開基とされます。
七道伽藍が建ち並ぶ大寺でしたが、永保年間に焼失して衰退、その後再興され中世は栄えましたが、1575年明智光秀の戦火で全山消失しました。
1697年、良海法印が再興し、五院を有していましたが、明治以降は慈眼院のみとなり現在に至っております。潜んだ歴史が感じられました。
 

寺の手前にかかる石橋から石段がまっすぐに伸びます。その石段はおよそ370段です。突き当りが本堂です。
 

仁王門
    

慈眼閣と庫裏 正面の躍動的な「龍」の蟇股の彫刻は中井権次一党の作品とされます

     

杉木立・石仏群~境内
     

本堂 再建:1697 桁行五間 梁間四間半 向拝付 総ケヤキ造 銅板葺
    

向拝周辺
      

正面彫刻 中井一統らしい彫刻です。
  

身舎蟇股 初めて見る形です
   

権現宮
    

鐘楼
   

本尊 千手観世音像 国重要文化財 造高:73cm 鎌倉時代前期
 

薬師如来像 国重要文化財 像高:75.8cm 鎌倉時代初期
 

参考
中井権次(ごんじ)は、徳川家康お召し抱えの京大工師・中井正清の血統を受け継ぐ彫物師の一統です。
元和のころ(1615~1619年)に、柏原藩織田家藩主織田信則が、柏原八幡宮の三重塔を再建するに際し、中井家の兄弟を京都から呼び寄せました。
彼らは三重塔再建後、そのまま柏原に住み着き、その後子孫代々が、江戸時代中期から昭和にかけて、丹波、播磨、但馬、丹後の神社仏閣に龍や霊獣の彫り物作品を残しました。
六代目正貞から権次を名乗り、今では柏原中井一統は中井権次一統と呼ばれています。


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