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石川県羽咋市 寺家遺跡

Jike iseki,Hakui city,Ishikawa

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Aug.6,2016 瀧山幸伸 source movie

寺家遺跡は、寺家町・柳田町の海岸砂丘のなかに埋もれている古代(8・9世紀)を中心とする祭祀遺跡で、1978年の能登有料道路建設工事の際に発見されました。

発掘調査からは、古代の神社に関連した建物跡や祭祀を行った祭祀場などのほか、銅鏡や銅鈴などの銅製品、鉄鐸や鉄刀などの鉄製品、勾玉、土馬、三彩陶器など当時の国家との関係を示唆する多彩な祭祀遺物が多数出土しました。また、出土した墨書土器には、「宮厨」「宮」「司」「司舘」「神」「奉」などがあり、古代神社や神祇信仰と関係する遺跡であると考えられます。こうした古代の神社や祭祀に関連した遺構や遺物が総合的に見つかった遺跡は全国的にほとんど類例がありません。

文献史料をみると、この地域には、古代から気多神社が存在したことが知られており、「万葉集」では、天平20年(748年)に越中国司の大伴家持が「気太神宮」へ巡行した記載があるなど、当時の国家から重視されていたと考えられます。同時期に存在したと考えられる寺家遺跡は、古代の気多神社と深く関わる遺跡と推測されます。

(羽咋市)

       

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