石川県輪島市 阿岸本誓寺
Agishihonseiji,Wajima city,Ishikawa
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Mar.21.2014 中山辰夫
石川県輪島市門前町南方26
宗派:真宗大谷派
黒島天領北前船資料館などがあって、重要伝統的建造物群保存地区に選定されている黒島町から国道249号線を南下。左側前方の丘陵の山裾に南集落があり、その一角に阿岸本誓寺がある。見事な大茅葺屋根の古刹である。茅葺の大屋根は全国三指にはいるといわれる。
阿岸本誓寺の創建年は不詳であるが、当初は松岡寺と称していた。文永5年(1268)、善了法師が如信上人に帰依し真宗に現在の寺号である阿岸本誓寺に改称した。その後、阿岸本誓寺の寺運は隆盛し、江戸時代には鳳至郡106ヶ寺の「触頭」となり、徳川幕府や加賀藩の宗教政策の一端を担った。江戸時代後期、公家の二条家より五百姫が輿入れした。
山門
細部にまで彫刻が施されている。
家紋が二つある。徳川家の「三つ葉葵」、二条家の「二条藤」と言われる下がり藤の紋。
「二条藤」の紋は、1839年(天保10)関白左大臣の二条家の息女「五百姫」が本誓寺住職家に嫁いでいることによるものとされる。
鐘楼
鼓楼
本堂
石川県指定文化財
茅葺屋根が迫ってくる感じがする。こんもりとした山林に抱かれている。地面から屋根までは約22.5m 越後から招いた棟梁と約1万人によって建造された。
桁行9間、梁間10間、入母屋造、平入、総茅葺 建築1792 (寛政4)年上棟 正面向拝の蟇股や手挟の彫刻がいい。
この屋根を葺き替えるには4〜5千束の茅と、多くの人が要る。多彩な鳥獣が掘られた格天井や欄間、梁などに繊細な意匠が見られる。
庫裏
書院
庫裏から本堂への渡り廊下がある。渡り廊下の向こうに見える建物は書院のようです。
アギシコギクザクラ
石川県天然記念物
毎年4月中旬から5月上旬が開花期で、二条家から花嫁と共に当地に持ち込まれた原木の子孫ともいわれる。
100枚を越える多くの花びらを持ち、それぞれのツボミが菊のように花弁を重ねて咲く。つぼみの時は桃色で、開花すると徐々に純白に色が変わる。
文化財
石川県指定文化財に指定されている阿岸本誓寺本堂をはじめ、寺宝を多数所有し、阿岸本誓寺文書(471点)、阿岸小菊桜が石川県指定文化財。阿岸本誓寺山門・鼓楼・鐘楼(建造物)、親鸞聖人左上の御影(永享8年・絵画)、彩色聖徳太子立像(彫刻)、阿岸本誓寺梵鐘(工芸品)、阿岸本誓寺触留帳(古文書・19通)、砂石通阿岸本(書籍・5冊)、根来塗り椀・盆(工芸品・椀一口・盆5枚)、二条家五百姫入嫁調度品(調度品・書・典籍・328点)、絹本著色親鸞聖人絵伝(歴史資料・4幅)がそれぞれ輪島市指定文化財に指定されている。
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