岩手県平泉町 毛越寺
Moutsuji, Hiraizumi town,Iwate
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岩手県西磐井郡平泉町平泉字大沢58
天台宗別格本山 毛越寺
浄土庭園とは仏堂と苑池とが一体として配された庭園で、毛越寺では北に塔山と呼ばれる小山を背景として、広々とした苑地美観が展開します。大泉が池は浄水をたたえ、その周辺には、州浜、荒磯風の水分け、浪返しにあたる立石、枯山水風の築山といった石組みや、池に水を引き入れる遣水など、自然の景観が表されています。日本最古の作庭書「作庭記」の思想や技法を今に伝える貴重な庭園として、800有余年を経た現在も、四囲の樹木の景観と相まって、なお変わらぬ美しさを見せています。
「特別史跡」・「特別名勝」と、その文化価値を国から二重に指定されている毛越寺。境内には平安時代の堂塔伽藍を偲ばせる、礎石等の遺構が多数残っています。また、大泉が池を中心とした庭園も、平安時代の優美な作庭造園の形状を如実にとどめており、日本庭園史上にも特に貴重な遺構として、発掘調査が行われ、旧観に復されています。
(毛越寺公式ウェブサイトより)
パンフレットと現地説明板
表門から本堂、南大門跡
毛越寺庭園 平安時代作庭
ことに本庭は干潟様が保存されていることを、著者が昭和十三年七月本庭を実測調査の際に発見したが、この干潟様は「作庭記」に明記していることによって、本庭が作庭記流の作者の作庭であることが解る。すなわち清衡や基衡が、京都の藤原氏を中心とする作庭記流の作者を招いて作庭したのであった。干潟様として完全に保存され、または最も古い作例であることは、日本庭園史の上で貴重な資料でもある。
本庭は東西にやや長く、もとの寝殿風な堂宇の前庭として作庭され、堂宇から翼楼があり、泉殿や釣殿址と思われるものもあり、中央に大きな中島があって、これを中心として南門から廊橋が架かっていて、一種の?池の形式をもっている。したがってその正面が本堂に当たっていた。
さらにまた斜線的に南東に小島が一つあって、この小島が同じ東南の出島に有機的につながっている。そしてこの小島には巨石を立てた豪華な石組があり、一種の須弥山式に傾斜させた手法をもっているが、「平泉誌」にはこれを二見ヶ浦の石といい、または僧石といっている。僧石というのは、あるいは仁和寺系の石立僧の立てた石ということかも知れない。だとすると、その頃の作庭記流の仁和寺の僧かも知れない。
その巨石は七尺三寸高のもので、南西に傾斜させてある。その北部に亀頭石風な立石があり、おそらくはこの中島が亀島であり、今は一石も保存しない大島が鶴島であったかも知れない。
また、出島付近の石組も、甚だしく荒廃しながらも保存されていて、剛健な手法がほぼ理解できる。そしてまた西南部の出島にも多くの石組が保存されていて、この石組は一種の枯滝手法となっている。上部に三尊石組もあり、剛健で、よく平安期の手法を見せている。
ともかく平安期の石組と干潟様を保存している本庭こそ、是非一覧願いたいものである。
(重森三玲「日本庭園歴覧辞典」毛越寺庭園より)
南大門跡から東方を見る、続いて、北方。
西南部の築山(出島)の石組
西から池を見る。
北から東から見る。
東の州浜
象徴的な立石を巡って
開山堂あたり
嘉祥寺跡
経楼跡など
講堂跡
金堂(円隆寺)跡
鐘楼跡
鑓水
常行堂、石仏、鐘楼堂
法華堂跡・常行堂跡
浄土庭園が見ものの毛越寺、紅葉も美しいのですが庭園が工事中でした。
建造物はすべて一度焼失しており伽藍遺構とこの浄土庭園が国の特別史跡と特別名勝の指定を受けています。
もちろん、中尊寺と並ぶ世界遺産の目玉です。
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