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神奈川県小田原市 松永記念館

(Matsunaga Memorial, Odawara City, Kanagawa Pref.))

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松永耳庵居宅と茶室、小田原茶人ゆかりの石造物
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July 23, 2016 野崎順次 source movie

神奈川県小田原市板橋941-1

松永記念館は、戦前・戦後と通じて「電力王」と呼ばれた実業家であり、数寄茶人としても高名であった松永安左ヱ門(耳庵)が、昭和21年に小田原へ居住してから収集した古美術品を一般公開するために、昭和34年に財団法人を創立して自宅の敷地内に建設した施設です。昭和54年に財団が解散し、その敷地と建物が小田原市に寄付されました。

市では、昭和55年10月に小田原市郷土文化館の分館として設置し、特別展や企画展を本館・別館展示室で開催しています。また、昭和61年に移築した野崎廣太(幻庵)の茶室「葉雨庵」や、補修保存工事後に平成13年から公開している安左ヱ門の居宅「老欅荘」など、国登録有形文化財となっている貴重な建物も見学及び利用できます。

また、庭園は平成19年2月「日本の歴史公園100選」に選ばれ、四季を通じ様々な花を観賞できます。

(小田原市ウェブサイト)

近代小田原三茶人について

三井財閥の益田孝(鈍翁)、三越百貨店社長などを歴任した野崎廣太(幻庵)、電力界の大御所松永安左ヱ門(耳庵)は、実業家として活躍する一方で、茶の湯を趣味とし、数寄者として近代における茶の湯の交流に大きな役割を果たしました。かれらが小田原に構えた茶室は数寄者たちが集う交流の舞台となりました。

益田鈍翁 掃雲台(そううんだい)

益田鈍翁は、明治39年(1906)小田原板橋に広大な掃雲台(そううんだい)の造営を開始。大正3年(1914)三井を退くとともにここに移り、茶の湯三昧の晩年を過ごして、掃雲台は多くの数寄者たちの交流の舞台ともなりました。

野崎幻庵 自恰荘(じいそう)

野崎廣太(幻庵)は、大正7(1918)年に三越の社長を退任するとともに、小田原の十字町諸白小路(今の小田原市南町)に自怡荘(じいそう)、天神山伝肇寺裏(今の小田原市城山)に安閑草舎・山房(あんかんそうしゃ・さんぼう)を設け、この地で晩年を過ごします。

松永耳庵 老欅荘(ろうきょそう)

松永安左ヱ門(耳庵)が小田原の板橋に移り住んだのは昭和21年(1946)のことでした。敷地内にある老木の欅から邸宅を「老欅荘」(ろうきょそう)と名づけました。老欅荘内に設けた茶室「松下亭」(しょうかてい)には、吉田茂・池田隼人・五島慶太など多くの財政界人が訪れました。

松永記念館は、松永耳庵の「老欅荘」、野崎幻庵の「葉雨庵」があり、益田鈍翁の「掃雲台」に置かれていた石造物の一部が残されています。庭園は随時ご見学いただけます。

(小田原市ウェブサイト)

パンフレットと現地説明板

      

正門、松永記念館本館および別館、収蔵庫

           

庭園

                

自怡荘正門

野崎幻庵亭「自怡荘(じいそう)」の正門です。小田原市南町にあったものを昭和61年に茶室『葉雨庵』と共に移築した。恐らく当時は茅葺屋根だっただろうと言われている。

    

国登文 葉雨庵 (よううあん)大正13年頃(1924頃)昭和61年(1986)移築

実業家の野崎広太(幻庵)が市内十字町の別邸・事態相で,彼の代表作のひとつ。屋根は桟瓦葺,三畳台目中板入の茶室に,二間四方の水屋が附属する。洗練された意匠をもち,床の間・中板及び中柱による室内構成が優れている。

(国指定文化財等データベース)

                

烏薬亭(うやくてい)

葉雨庵の利便を図るために設けられた施設で、湯沸し室やトイレがある。

          

国登文 老欅荘(ろうきょそう)(旧松永安左ヱ門邸)昭和21年(1946)昭和28年(1953)増築

木造平屋建、瓦葺、建築面積236㎡

中部電力の設立者で後に「電力の鬼」と呼ばれた松永安左ヱ門が晩年を過ごした居宅。L字形に大広間・次の間・東の間を配した平面で,複雑な桟瓦葺屋根をかける。西南の西の間や茶室等は後の増築部分。数寄屋風の意匠を凝らした質の高いつくりになる和風建築。

(国指定文化財等データベース)

                             

老欅荘内部、説明板、三畳茶室

          

十畳和室(夫人の部屋)

         

十畳広間(客間)、縁座敷

               

茶室「松下亭」

            

水屋他

            

各所におかれている石造物にはただならぬものがあり驚かされる。

庭園 大和国長岳寺 五重石塔 平安

     

庭園 大和国長岳寺 石橋 平安

    

庭園 織部型灯篭(切支丹燈籠か)

  

庭園 燈籠

  

葉雨庵門横 南都東大寺 石造蓮池 天平

     

鳥薬亭横 羅漢像など

     

老欅荘石段脇 欅と黒部の石

      

老欅荘石段脇 下り龍(益田鈍翁旧蔵 小田原掃雲台不動滝上)

        

葉雨庵露地 手水鉢

  

老欅荘露地 石造三重塔(益田鈍翁旧蔵 掃雲台本館)

  

老欅荘前庭 九重塔(益田鈍翁旧蔵 掃雲台春雨庵)

     

本館前 播磨国国分寺 塔心礎手洗鉢 奈良

  

本館前 大和国不退寺礎石 奈良

     

本館前 石製炉(益田鈍翁旧蔵 掃雲台蝸殻庵の炉か)

 

本館前 手水鉢

 


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