京都府城陽市 久津川古墳群
Kutsukawa Kofungun, Joyo city, Kyoto
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May 7,2017 大野木康夫 source movie
木津川右岸の丘陵やその縁辺にひろがる低い台地上には多くの遺跡が形成されている。城陽市の久津川古墳群は、平川の低い台地上に所在する南山城地方最大の古墳群であり、10数基の古墳からなっていた。
近年の急激な開発によりその多くが失われ、今日では車塚、丸塚、芭蕉塚、青塚古墳などがのこされるにすぎない状況となり、その周辺にも宅地開発の波がおしよせている。
車塚古墳は、全長184メートル、後円部径114メートル、前方部幅107メートルをはかる大規模な前方後円墳であり、南に向いている。
墳丘は3段に築成され、各段に埴輪列をもち、幅5メートルの平坦面が段ごとに作られ斜面には葺石をふいている。
後円部中央には長持形石棺が所在し、鏡7面、甲冑5領のほか多数の玉類が発見されている。
墳丘の周囲には幅20メートル、深さ4メートルの周濠がめぐっており、したがって濠を含めた全体は、全長224メートル、幅164メートルとなる。
周濠の外側には幅8メートル以上の外堤がめぐらされており、幅13メートルをあけて内・外両側縁に埴輪列が二重に樹立されている。
この車塚)古墳の西に存した寺山古墳はほぼ同規模の大形前方後円墳であったがすでに削平されてその形状をとどめず、本古墳の推移をうかがう上で大きな支障となっている。
丸塚古墳は、車塚古墳の東方約150メートルの地に位置する方墳であり、一辺42メートルをはかる大規模なものである。
その軸は、ほぼ車塚古墳に合致しており、時期的にも近接するものかとされている。
現在、周濠、外堤などは指摘できないが、埴輪、葺石などはおそらく存在するものと推測されている。
今回、久津川古墳群のうち、地元との調整のついた車塚、丸塚古墳を指定するが、今回指定し得ないものの、車塚古墳の北に全長110メートルをはかり周濠、外堤をもち埴輪列、葺石を具えた芭蕉塚古墳、長方形の周濠内に前方後方墳を配した東向きの青塚古墳などがなおのこされている。
いずれにせよ、南山城最大の古墳群として、また5世紀代を中心に以降まで連綿と系譜的に各墳が築造されていく古墳群として極めて重要なものである。
(国指定文化財等データベースより)
久津川車塚古墳は古墳時代中期の総長272m の前方後円墳,丸塚古墳は総長104m の帆立貝形前方後円墳。当時の政治や社会の動向を知る上で重要であることから史跡に指定された。
今回, 芭蕉塚古墳と久世小学校古墳を追加指定し,4基を総称して久津川古墳群に名称変更する。
(文化審議会答申より)
俯瞰撮影のため鴻巣山へ
鴻巣山から久津川車塚古墳、芭蕉塚古墳
鴻巣山公園
芭蕉塚古墳
京都府城陽市平川茶屋裏 イズミヤ大久保店駐車場内
墳丘上
久津川車塚古墳
京都府城陽市平川車塚
墳丘上
北側から
東側はJR奈良線で一部掘削
再び墳丘上
西側から
東南から
丸塚古墳
京都府城陽市平川車塚
久津川車塚古墳の東側、新興住宅街の中
久世小学校古墳は小学校中庭のため割愛
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