京都府 京都市右京区 旧邸御室
The old residense of Omuro
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Aug.31,2018 中山辰夫
旧邸御室は1937(昭和12)年、双ヶ岡の北側に位置する500坪の敷地に建てられた和風住宅。
昭和初期を代表する建築として、2016(平成28)年に国登録文化財に指定された。(注)旧邸御室と仁和寺は無関係である。
仁和寺前の「御室仁和寺」バス停から約6分歩く。仁和寺の正面の山が双ヶ岡、その麓に旧邸御室がある。
門周辺と玄関口 門と塀壁は国登録文化財
主屋外観 主屋は国登録文化財
エントランス
主屋玄関
当家自慢のケヤキ一枚板の衝立 映り込みが刻々と変る 見事なケヤキ一枚板のテーブルが他の和室に2枚ある。
主屋配置図−木造2階建、瓦葺一部銅板葺、建築面積238㎡
玄関を上がり大広間に行くまでの間の和室の並び受付、玄関脇の茶室、お土産コーナー、廊下、など良質の木材と丁寧な細工のほどが早くも散見される。
大広間
2間続きの22畳の大広間。日本庭園を借景とした四季折々の情感が素晴らしいとされる。
「庭鏡」と称される座卓に写る緑、床の間、附書院、襖絵、欄間、など見る処が多くある。
見事な座卓
花梨の一枚板−磨きに磨かれた光沢のある座卓。
「庭鏡」—庭園
「庭鏡」—中庭の石塔
室内装飾
洋間と土蔵(国登録文化財)及び洗面所
洋間には天井画(6枚)—武藤彰氏作(龍安寺の天井画も同氏)
洗面所
カフェ 山三製作所 (引用)
大広間の隣の部屋−お休み処 カリンのテーブルが置いてある。南面の庭を見ながら休憩が出来る。
参考
1937(昭和12)年に建てられた旧邸御室の設計者、建設目的は不明。1969(昭和44年)、住居として所有されていた阿部喜兵衛氏から株式会社山三製材所の社長・山本三夫氏が購入。2017(平成29)年より異文化の交流・情報発信の場として利活用されている。
山三製材所は先代が一代で築き上げた会社で、創業時は製材業を行っていた。
浴室
ガラス戸には保津川下りが彫られている
いよいよ庭園である
全体図
双ヶ岡の斜景を利用してつくられている
大広間から下りる。鞍馬石の見事な沓脱石
正面に広がる庭園
山へ登る−サルスベリの大木
茶室御待合所 国登録文化財
茶室双庵 国登録文化財
主屋を見る
所在地 京都府京都市右京区御室岡ノ裾町5
京の夏の旅で公開されている旧邸御室を訪問しました。
双ヶ岡の北麓、仁和寺の南に位置する戦前の御屋敷で、主要な建物は登録有形文化財となっています。
座敷に置いた磨き上げた花梨のテーブルに庭の景色が映り込む「庭鏡」が話題となっています。
門及び塀
昭和12(1937)年頃の建築
門 木造、瓦葺、間口3.5m
塀 木造、瓦葺、総延長62m
敷地北面から西面北寄りを画す塀の北面に門を開く。門は切妻造桟瓦葺で、引戸は上部に桟を入れ、外面にナグリを施す意匠を見せる。北面の塀は真壁に瓦葺とし、西面も同様であるが、土台を舟肘木状の部材で受けるなど、全体として特色ある意匠を備える。
(国指定文化財等データベースより)
主屋
昭和12(1937)年の建築
木造平屋2階建、瓦葺一部銅板葺、建築面積238m2
木造二階建、桟瓦葺で、一階は北東隅に玄関を開き、矩折れの廊下を南北に通してその西に一二畳半の座敷と一〇畳を設ける。廊下の東側は内向きの空間とする。二階には八畳三室を設ける。意匠を凝らした座敷廻りなど、内外ともに質の高い近代和風住宅である。
(国指定文化財等データベースより)
庭鏡
座敷は冷房が入っていて、涼しい中で鑑賞できます。
おそらく公開後に支障が生じて貼られたと思われる注意書きの紙が少し残念でした。
主屋各所
浴室の透かし彫りガラス
庭園
待合
昭和12(1937)年頃の建築
木造平屋建、銅板葺、建築面積4.8m2
茶室の西方に建つ。屋根は銅板葺で、棟のみ瓦を積む。北に向けて腰掛を配し、その奥に一畳敷を置き、その西は壁に丸窓、東には水屋を設ける。南流れの屋根垂木を丸桁で受け、奇木を用い、壁に台形の切込みを入れるなど、意匠を凝らした待合である。
(国指定文化財等データベースより)
茶室双庵
昭和12(1937)年頃の建築
木造平屋建、瓦葺、建築面積23m2
双ヶ岡の北斜面に位置する敷地の、南東隅の小高い位置に建つ。木造平屋建、桟瓦葺で、四畳半の東側に平床と主人席を配し、さらに東端に水屋を設ける。茶室北面には付書院状の窓を開き、御室の風景を一望できる。開放的なつくりの茶室である。
(国指定文化財等データベースより)
酷暑の中訪問しましたが、座敷とカフェは冷房が利いていて、快適に過ごすことができました。
帰路撮影した仁和寺二王門
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