京都府京都市左京区 京都府立図書館
Kyoto Prefecture library,Sakyoku,Kyoto city,Kyoto
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Nov.2012 中山辰夫
京都市左京区岡崎成勝寺町9
京都府立図書館は、平安神宮の参道脇に建ち、正面は京都市美術館である。広場には色づいた木々が囲む。
1906(明治39)年に起工し、1909(明治42)年に竣工した。
1995(平成7)年に起きた阪神淡路震災で、建物が損傷したなどの理由で明治42年の図書館は建物の外壁だけが残され
その後建築された新館とドッキングするような形で残された。
設計は武田伍一で、武田は1900(明治33)年にイギリス、ドイツ、フランスへ留学し、1903(明治36)帰国。
翌37年に京都府技師を兼任しているので、図書館の設計は留学帰国後間もない初期の作品とされ、京都で手掛けた最初の公共建築である。
建設当初の構造は煉瓦造3階建(一部2階吹き抜け)で、木造の小屋組が架けられ、屋根はマンサード形のスレート葺き、外壁は人造石洗出
仕上げで、1階腰石には花崗岩が使用されていた。
旧館と新館
残された旧館の外壁
全体の様式はフランス・ルネッサンス風であり、立面は平面的な構成である。1スパン毎に三連窓の櫛形アーチで、中央部は一段高くなり、軒は
さらに大きな櫛形アーチペディメントのように構成され、銘板が納まっている。両翼にある柱型上部には、テラコッタのドラム飾りが二重になって
遠くから見ると時計台のように見える。
平面的な外観を装飾する図柄のようなテラコッタは一見金色に見えるが、無釉の淡い茶褐色である。遠目ではよく見えるが近づくと寸法違い
など未熟さが目立ち、当時の製作技術の程度を知るうえで貴重である。テラコッタの使用例としては三井本店(明治35年 設計横河民輔)に
次いで2番目に早い。
旧館外壁銀杏葉文様
July 2010 瀧山幸伸
Dec.1992 撮影:高橋久美子
明治42年建設
岡崎公園一帯は明治時代からの文化・教育ゾーン
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