京都市左京区 野仏庵
Nobotokean,Sakyoku,Kyoto city
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Sep.19.2015 中山辰夫
京都市左京区一乗寺葉山町15−3
白川通りから一乗寺の坂道を登る途中、詩仙堂の斜め向かいにある。
野仏庵は古美術愛好家で知られた上田堪庵が創立し、かつて別荘として使われていた。現在は宗教法人・悟心会が所有している。
近代-現代の実業家・上田堪一郎(堪庵)は、南禅寺の湯豆腐老舗「順正」創業者で、茶人、数寄者でもあった。有数の古美術収集家、書を嗜んだ。1958年京都国立博物館に茶室「堪庵」を寄贈した。
野仏庵は、近世初頭の漢詩人・書家として名高い石川丈山が隠棲した洛北一乗寺の詩仙堂斜め前に位置する。
東山を借景とした閑静な清境と、西園寺公望ゆかりの陶庵席、上田秋成ゆかりの雨月席等の茶席や
萱葺の正門付近
西園寺公望が新撰組の追手から逃れ、一時京都府下の丹後須知村に身をひそめた際に過ごした寓居の長屋門を移築したもの。
主屋までの石道と石仏
主屋に通じるさほど広く無い石道の両側や敷地内には百数体の石仏が安置されている。
陶庵席
茶席「陶庵席」もいっとき身を隠した寓所のもので、移築した際、公望の号から陶庵と名付けられた。二帖中板という古い形式を伝える。
主屋
京都の近郊、淀にあった庄屋の旧宅を移建したもので、外壁の赤い色はベンガラで、京都の町屋でも見かける。
雨月席
江戸時代の文人で、茶人、国学者の上田秋成ゆかりといわれる茶室。秋成は『雨月物語』の作者で、茶室は南禅寺から移築されたものという。
五帖半の明るい茶席で、天井・柱等に様々な工夫とこだわりが見られて飽きない。
で度中頃、抹茶だけに飽き足りない文人たちが集まり、煎茶道を完成させた。子の雨月も煎茶を飲むための茶室で、当時の名だたる高僧が集まり茶会を開いた。
幽扉席
広間と小真に分かれている。
茶席跡や待合跡が多く残っている。
東に隣接する一乗寺降魔不動明王
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