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京都府京都市下京区 京都東急ホテル

(Kyoto Tokyu Hotel, Shimogyoku, Kyoto City, Kyoto Pref.)

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February 4, 5 and 23, 2023 野崎順次 source movie

 

京都府京都市下京区堀川通五条下ル

建物外観、東面正面
         

南面
   

左女牛井跡の石碑、かつて名水の誉れ高い井戸で、現在は同じ水脈の地下水がホテル中庭に流れ落ちる。
     


エントランスからフロントロビー
京都東急ホテルを訪れると、意外な光景が展開していくのに驚かされる。正面の外観は穏やかなアースカラーのタイル張り。控えめな構えのエントランスを入ると、右手は宴会場へ向かい、左手はホールの向こうが吹き抜けており、下りエスカレーターで地下一階へ導かれていく。このホテルは建築の高さ制限の中で客室数を確保する条件を逆手に取って設計され、フロントロビーをはじめとするメインフロアが地下一階に設けられているのが特徴である。エスカレーターの突当りにはピクチャーウィンドーが設けられ、豊富な水量のせせらぎが滝となって石の壁を流れ落ちていく様子が目に入ってくる。そこには空に向かって開かれた中庭が設けられているのだった。緑の竹林が風にゆらめき、陶板を張ったテラスも設置されている。
(「ACe 建築業界」2014.10 BCS受賞作品探訪記)
                  


湧き水の流れと中庭
中庭で滝となって落ちる水流は、中庭だけで循環しているわけではなく、じつはホテル正面のエントランスの左手から湧き出し、車寄せの辺りから段状のせせらぎとなり、客室棟との間を中庭に向かって、内部のエスカレーターの動きに並行して降りていく。水の路が開かれることで自然のなかに建物が溶け込んでいるような開放感をもたらしている。
(中略)
数々の名水の井戸があるなかで、左女牛井(さめがい)と呼ばれる井戸はとくに有名で、ホテルの南側には左女牛井跡の石碑が立てられている。元は源氏の居館・六条堀川邸内に水を引き込んだ井戸とされ、また室町時代には茶の湯の創始者といわれる村田珠光がこの井戸の水を求めて屋敷を構えたと言われる。以降、茶の世界では名水の代名詞となっている。こうした名水の水脈は現在も地下深く流れている。地下80メートルから汲み上げる地下水を開業時は中庭への給水を中心に使っていたが、2003年に設備を整え、ホテル全体が使う水の約95%を地下水に切り替えた。全客室の飲料水やシャワー、レストランなど、サービスに使われる水全てに地下水が使われ、好評を博している。
(「ACe 建築業界」2014.10 BCS受賞作品探訪記)
                                          

中庭夜景
         


京料理 たん熊北店 Directed by M. Kurisu 2月メニュー
ホテル内のお店、美味しいだけでなく、見た目が美しいのに感心した。めったに食べられないけど。
             


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