JAPAN GEOGRAPHIC

京都府南丹市 芦生原生林

Ashiu,Nantan city,Kyoto

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April 21,2018 大野木康夫 source movie

美山町自然文化村主催の芦生の森ネイチャーガイドトレッキングツアー巨大芦生杉コースに参加しました。

定員は22名、最少催行人員8名ですが、13人参加で無事実施されました。

巨大芦生杉コースは、文化村からマイクロバスで佐々里峠に行き、そこから尾根道を雷杉まで行って赤崎中尾根の巨大杉群を回り、佐々里峠に戻る往復6kmのコースです。

赤崎中尾根は芦生演習林内であり、佐々里峠からの入山が禁止されている(ツアーを除き研究林事務所からしか入山できない)ため、ツアーでしかたどることができないコースとなっています。

出発地点 美山町自然文化村河鹿荘

   

マイクロバス

 

佐々里峠まで約40分ほどかかりました。

石室周辺

                

出発

   

最初は急な登りですが尾根道は緩やかな登り下り

  

コースで最大のブナの木付近

      

さらに登る

      

大きな杉の木もちらほら見えてきました

      

オオカメノキの白い花

   

尾根道沿いに大きな杉がありましたが、ガイドさんによれば目的地の赤崎中尾根にはもっと大きな巨木がいっぱいあるそうです。

  

さらに尾根道を進む

    

モミジの花、リョウブの新芽、オオイワカガミ、巨木を見ながら進む

                          

昨年10月の台風の爪痕、ヤドリギなど

                   

芦生杉は地面近くに這いつくばるように育ち始めるのが特徴です。

尾根道の周囲に芦生杉の若木が群生していました。

他に大きなサルノコシカケやリョウブの新芽を見ながら進みました。

              

ガイドさんが「雲龍」と呼ぶ真横に枝を伸ばした芦生杉など

        

ガイドさんが「ドラゴン」と呼ぶ地面を這うようなトチの木のところで休憩

モミジの花、トチの新芽など

                 

倒木が多いところを進む。

尾根道は風が強いので、ツアーも日によっては移動が大変だそうです。

                                

落雷で中が黒焦げになった杉

         

昼食休憩場所も近い。

          

大きな芦生杉

   

雷杉で昼食休憩

雷杉とさっきの大きな芦生杉を眺めながらツアーに付いている弁当(河鹿荘の弁当)の昼食

雷杉は樹高18m、1.3mでの幹回り4.65m、空洞は猟師が動物をいぶしたものという人もいますが、落雷でできたものということでした。

(樹高、幹回りは 宮誠而「巨木学」から引用。2015年現在のもの)

                                

いよいよ赤崎中尾根に下ります。

踏み跡が不鮮明なのでガイドツアーでないと危険です。

   

最初に立ち止まった巨大杉

名前がないのでツアーでつけた名前が「オオカミ」

右上に向かって吠えているように見えます。

            

さらに尾根を下ります。

大きな杉が見えますが全部寄って時間を取ったら帰れないということで立ち止まりません。

    

最初の巨木、縄文土器杉が見えてきました。

  

縄文土器杉(樹高30m、1.3mでの幹回り7m)

芦生杉の巨木は古株に実生の杉が生え、古株を覆うように成長する伏条更新により発達したもので、分岐部から発生した枝が幹に成長して途中から膨れ上がるような幹の形になるものが多いそうです。

                 

巨大杉が点在するコースをさらに下ります。

       

三本杉と呼ばれるところを過ぎてさらに奥へ

                             

芦生原生林の大杉(樹高40m、1.3mでの幹回り9.14m)

巨木の中で最も樹高が高いものです。

芦生の巨木に特徴的な中ほどが膨れ上がった形をしており、最も太く見えるところでの幹回りは相当大きいと思われます。

脇にヒノキの巨木もあります。

                                     

さらに奥へ

        

森の神(樹高35m、1.3mでの幹回り9.75m)

圧倒的な存在感があります。

最終目的地と錯覚するぐらいの迫力です。

                       

芦生原生杉(樹高30m、1.3mでの幹回り10.33m)

ツアーの最終目的地で少し長く休憩しました。

1.3mでの幹回りが最も大きい巨木です。

                                                   

ここから大杉まで来た道を戻ります。

              

大杉から「オオカミ」までは別のルートを通ります。

途中、トンネルのようになっているのは巨木が裂けて倒れた後です。

残った部分の先端をガイドの人は「ユニコーン」と名付けられていました。

                

「オオカミ」から雷杉へ

       

尾根道を佐々里峠へ向かいます

        

「マンモス」と呼ばれる巨木

     

尾根道のアップダウン

                                           

ブナ林の新緑

圧倒されるような美しさでした。

                                                     

佐々里峠に戻りました。

桜が咲いています。

           

好天にも恵まれ、いい体験ができました。

高低差もあまりないので、好天であれば楽に移動できるコースですが、赤崎中尾根は迷いやすく、雷杉から演習林内に入山することは禁止されていますので、ガイドツアーでしか行けないコースとなっています。


Nov.1,2013 中山辰夫

芦生原生林

京都府南端美山町芦生

機会があれば行ってみたいとかねがね思っていた。たまたま10人のメンバーと行く機会を得た。大した準備もせずにその日を迎え出発となった。

天候は稀ともいえる快晴に恵まれた。見惚れるままに終わった約5時間の散策。違った時期に再度行きたいとの思いを持って帰った。

R162を直進〜京北〜美山を通過する

美山集落通を過し芦生へ向かう

      

■■芦生原生林の位置と概説

 

1921(大正10)年4月に、北桑田郡知井村9カ字の共有林に学術研究所及び実地演習のために地上権が設定され、芦生演習林として発足、現在に至る。

福井・滋賀両県に接する京都府の北東部に位置し、海抜355m〜959m、由良川の源流にあたる。総延長147㎞の始まりである。

 

暖温帯から冷温帯下部に相当し、植物の種類が豊富である。スギ、ブナ、ミズナラ、トチノキ、クリ等の有用樹が多く、特にアシウスギの故郷である。

天然林は針・広混交林として温帯下部に残された貴重な森として、その価値は極めて高い評価を受けている。

日本海側の気候の影響を強く受け、冬季の降雪量は多く、海抜640mの長治谷作業所で積雪2mに達するのも稀でない。

 

■芦生研究林は研究・教育を目的とした京都大学の施設である。従い、一般の入林・利用には許可が必要である。自動車での入林は許可されない。

入林の手続に注意。

■いよいよ芦生原生林入口に到着である。

 

コースは通常、次のように分けられる。

芦生〜内杉谷〜下谷コース、中山〜枕谷〜三国峠コース、長治谷〜杉尾峠コース、ケヤキ峠〜ブナニキ峠コース、内杉谷〜ヒツクラ谷〜杉尾峠コース、扇谷〜地蔵峠コース 原生林の入口も分かれている。

■今回は長治谷作業所〜杉尾峠コースを散策する。

  

■ここからマイカー・バスの乗り入れは出来ない。「芦生山の家」の駐車場で現地マイクロバスに乗り換える。

ここからはガイドさんと一緒の入林でないと許可が出ない。ネイチャーガイドさんは京大芦生研究所公認で、京大研究所のOBや地元の方が担当されている。

   

■■標高640mの長治谷作業所迄マイクロバスで登る。所有時間は約40分

 

車窓は植生のスギ林から始まる。所々に薄い黄ばみのかたまりが見える。林道は細く、曲折が多く小型車精一杯である。地元の人でないと運転が難しい。

谷は徐々に深くなり、由良川の支流が右に左に所をかえて光る。

 

■京大の芦生研究所事務所が見えてくる。

  

この先からは未舗装の地道となる。ここから2〜3km先までは民有林で、その先から京大研究林となる。東西6㎞、南北7㎞、4200haの広さである。

■走るうちに、林道の右肩(谷側)にメタセコイアが並ぶ。かなりの長さ続く。1940年代に、京大の教授が中国産の苗木をアメリカ経由でわが国に持込み育てた。

アメリカで育つセコイヤにメタを付けてメタセコイヤと命名した。以来約60年経過。落葉樹で11月中頃の紅葉が素晴らしいとされる。

  

この後バスは何度もカーブしながら走る。大きなケヤキやトチノキが集まるケヤキ峠やトチノキ峠を上り下りしながら登る。大カツラの木も見ごたえあると聞く。

■車窓の景色

   

■■約40分で、標高640mの長治谷作業所に到着する。

20年程前までは、三国倶楽部とか長治谷作業所と呼ばれた北欧風の大きな学生実習用の宿舎があった。今でも懐かしく思い出す人が多いと聞く。

 

当時の建屋が一棟残っており、研修所員に利用される。作業所の後方のブナ林が色づくと素晴らしい景色となるようだが、少し早かった。

 

近くにトイレが2ケ所ある。この先にはない。長治谷はキャンプ指定地とされ、広い芝生地となっている。但し洗い物はできない。煮炊きはコンロを使用する。

       

いよいよ原生林散策の始まりである。

■■■本日のコ−スは、上谷〜杉屋峠間、歩く距離で約4㎞、標高640mから〜765mまでの間を3時間の予定で歩く。「上谷コース」

  

■■上谷〜野田畑湿原迄

■目前に迫る、樹齢を重ねた大スギを過ぎると上谷である。上谷の域にはいる。研究林の中でも最も古いスギの造林地といわれ、スギが林立している。

標高600mからは低温帯に入る。

     

■ササは鹿に食われて全滅している。鹿は、大台ケ原には20頭/K㎡いるが、芦生林は4〜6頭/K㎡に減ったようだ。これは餌がないことによる。

スギの倒木には猛毒赤丸三つの白スギヒラタケが顔を出す。長治谷の小屋の前もかつては湿原で、トキソウ、ミズチドリが埋め尽くしたとか。

     

■「さわ谷」であろうか、一本目の丸木橋を渡る。歩きにくく長靴持参とされた理由がわかる。水の量は少なかった。時折転倒する人がいるようだ。

2m程間隔をあけて真ん中を歩く。(ハ)の字に歩くよう指示を受ける。

     

■クマハギ、

芦生はツキノワグマの生息地とされる。ツキノワグマがスギやヒノキ、トチノキなどの針葉樹の樹幹の樹皮を剥ぎ、形成層部をかじることを芦生では「クマハギ」と呼ぶ。

かじった後は穴(ウロ)となる。木は太く育つも役立たずの二束三文の大木となる。 枯れても搬出されずに放っておかれる場合が多い。長年かかって腐る。

写真のトチノキのウロがある場所は異なる。

    

■■「野田畑湿原」周辺

■ポッカリ空間が広がり湿原があらわれる。ここも鹿に食われてササ・ススキが見当たらない。6haあるとされるこの湿原には以前はショウブが埋め尽くし、ミゾソバ、ガマ、ミソハギ、などが囲んでいたようで、だんだん陸化され、この時期はヒメシダが目立つ。夏、ショウブに混じって咲くミソハギの赤い花が美しいようだ。

    

■野田畑には、明治の末期まで三軒の木地師の家があり、明治村とも呼ばれていた。小椋姓を名乗り、ブナノキ・ミズメ等の材を使い、椀・しゃもじ・盆・ゲタなどを作り小浜や京へ持ち運んでいた。若狭塗のハシにも使われていたのだろう。「氏子駈帳」の記録も残るとか。 

★「氏子駈帳」については東近江市 筒井神社参照

木地師が植えたと言われるスモモの木やクロマツ、ヤマナシ、クルミ、などが育つ。石積みの墓や炭の窯跡もあったとか。

    

■付近には、シカの食べないイグサ、オオバアサガラ、イヌワラビがみられ、紫の花が咲くトリカブトやウルシが育つ。

     

■由良川の源流

源流の流れは方々で見ることができる。

一帯の森はしんと静まり水音だけが聞こえてくる。奈良・春日や熊野で見る原生林とは趣が異なり、まさに「林」の印象である。

丹波山地の山頂の準平原をゆったりとフラットに流れる支流。春にはイワナが見られたが、台風の後姿を消した。タカハヤが見られる。イワナ・ヤマメは昭和になって朽木村から持ち込み放流したとされる。グリーンのネットは鹿の侵入を防止するネット。植生の回復試験の柵がしてある。

     

■■「うつろ谷」手前の広場周辺

 

■二本目の丸太橋

ここも注意して渡る。時々転倒事故が起こる。ガイドさん、この時点で送ってきたドライバーさんに無事であると交信する。これを聞いて車は戻る。この先携帯?ダメ。

今後トラブルが発生した時はヘリコプターに救助を依頼するしか手がない。日によって条件が大きく変わる。長靴持参の意味がわかる。

     

■広場となる。ブナを多く見かける。 ★雪対策も行われている。

    

■景観良好

林は静まり返って不気味である、が、周囲の景色は、見せ場がコロコロ替わって退屈しない。山道は川沿いに上ったり下ったり、平坦部と様々であるが歩きよい。

この周辺から倒木が多くなる。そのためか来る度ごとに景色が変わっていると聞く。

     

■イワカガミ・他

     

法面にピカピカ目立つ。ツキノワグマが好きなミズキの小枝 赤い実が出来る。

■オニグルミ、コナラ、クルミ、ツルアジサイ等の木々が育つ。

リスは集まってクルミの実をたべるという習性通り、空殻がかたまって落ちている。リスはテコの原理を使って器用に割って食べる。赤ネズミも食べる。

    

■アシウスギ(芦生杉)

     

芦生研究林を訪れた中井猛之進教授が命名された。枝に付いた葉が長く下に垂れ下がり、針葉が弓のように湾曲し、鎖のようにつながる。葉に触れても痛くないのが特徴である。下枝が地面に接し、そこから根を出して一本のスギになる繁殖法−「伏条更新」−をする。紅葉の中に緑のアシウスギが突き立つ光景は見ものとされる。

 

■ハンナカワフサギ、サワフサギ、ツルアジサイなど小さな実が出来ている。ハンナカワフサギは沢を塞ぐほど大きく育つ。

     

■■「あん谷・きえ谷・池」付近

 

■快晴で気持ちがいい。倒木も大木となり、原生林の奥深さが感じられる。緩やかな傾斜地を歩く。何種類の木が寄生している。

      

■■キエ谷

 

■池 モリアオガエル

池の周りの樹木には例年6月中頃、たくさんのモリアオガエルの卵が産みつけられる。雨の降る日連れ添ってこの木の上に登る。2週間ほどで、ぶら下がった真っ白な卵塊が、黄色く汚くなり形が崩れてくるとオタマジャクシの誕生である。小さなオタマジャクシがポツリポツリと下の池の中に落ちてゆく。必ず下に水が必要だ。だが水があっても生存は保障されない。下にはイモリが口を開けて待ち伏せしておりほとんどが食べられる。

  

■青空と紅葉とサワフサギのコバルト(紺)のセット…うまく写せない

    

■川の傍を歩く。台風などで倒れたばかりの大木。以前はイワナが見られたとか。タカハヤがいた。

     

■午前の部、最後の景観

       

■■岩谷周辺

岩谷に近づくとブナが多くなる。2mほどの積雪があるので根っこの曲がっている木が多い。森が古いこともあって100年ほどで枯れる木が多い。

■昼食タイム

ここで今日のコースの半分である。ガイドさんの推奨の場所。源流の傍、紅葉もあり、晴天…ロケーション最高の場で、山菜弁当を戴く。

         

源流は清く、ハウチハカエデも真っ赤。

■岩谷で一番大きなトチノキと実、足元にはブナのカクト(イガ)も落ちている。

    

■樹齢300年のブナ、5年前に倒れた。折れたミズナラが寄れかかって耐えられなくなり、生きたまま倒れた。

      

■ヤドリキと沢渡り 

ヤドリキは鳥を利用して高い梢に巣をつくる。 沢渡りは結構な長さ続く。防水靴が必要(長靴がベター) 今日は水量少なく助かった。

   

■■枡上谷周辺

  

■ブナ林

     

■ウリハダカエデ

    

■池

この池は水が枯れることがない。従ってモリアオガエルの産卵場所である。初夏にはこの周りにモリアオガエルの卵塊が一杯ぶら下がる。

 

■樹齢150年のブナの倒木とブナの根っこの張り具合

    

■ショウキン蘭テスト 残念だが台風で吹き飛ばされた。

     

アシウテンナンショウ ボケて残念!

    

芦生原生林の代表的植物。由良川源流の近郊の一部に限られる。中井進一郎教授により命名された。高さ20~50cmで、葉が一枚で鳥の脚状に五裂する。

ブナ林の谷沿いの湿った水はけのよい所に生えている。芦生には、アシウ以外にムロウ、コウライテンナンショウがある。

■■モンドリ谷と杉尾峠付近

 

モンドリ谷を過ぎると次第に谷が狭くなり、杉尾峠までの登りも少し急になる。川の水量も少なくなる。

     

研究員でも一度入ったら戻れないとされる。漁具の(モンドリ)から名がついた。

■キノコ

        

キノコとして、283品種・3変種・2品種を確認されている。種名の未確認も多数ある。芦生で発見されたものも多くある。テングタケ、ツキヨタケが多い。ミズナラ・コナラの倒木には天然のシイタケが、生きているミズナラの地際にはマイタケガ、ブナの倒木にはナメコガ、ムキタケが発生する。毒性の強い品種が多い。

苔とキノコは「倒木更新」という重要な役目を果たし貴重である。(写真は、ウチワタケ・スギヒラタケ・ブナハリタケ・ツキヨタケ・ツリガネタケが含まれる、順不同)

■コケ類

写真

トチノキやミズナラの幹、それも地際は沢山のコケで覆われている。コケにも芦生を産地とした品種が多くある。何年過ぎたら苔におおわれるのだろうか。

    

■由良川の源流、最後の滝 水が少なかった。

     

■杉尾峠(標高765m)へ向かう。モンドリ谷から約500mの距離とか。

    

■若狭へ抜ける道があった。500m程先が県境となる。

     

■源流の源流

絶えず水がにじみ出ている。142㎞の長い旅の始まりである。

 

■今回最後の沢渡り 水がなくてよかった。ミズナラの大きな倒木、長い時間をかけて土になり、また新しい命を支える。

    

■雷が走った大木

   

■■杉尾峠

杉尾峠は福井県、滋賀県、京都府東北の国境である。 由良川本流の源頭の峠でもある。由良川はここから発するともいわれる。

この峠は演習林の北の関門として整備され、今も昔時の形態が維持されている。晴れた日には日本海が見える。

    

■遠望

      

日本海は山並みの先、遠くに若狭湾が見え、そこに浮かぶ沓島、冠島がかすかに見えた。今日のような好天はめっぽう少なく見える機会は僅かとか。

■下山

     

下山途中、鹿にはぎとられた木々や今は消えた若狭への道、雪と風でまがった小枝などが見られた。

 

50分ほどでマイクロバスが駐車場まで送ってくれる。思い出のブナの葉

 

車窓から見る帰路の景色は、一段と紅葉が進んだように見えた。眺めは最高であった。

まだ秋の走りであったか、今年は紅葉が遅いとガイドさんは語るが、トチやミズナラ、ブナなどに包まれた谷は、十分過ぎるほど鮮やかさに彩られていた。

広範囲にわたって自然林が残され、流れを遡り、森を踏み分け、尾根や谷を越える散策に堪能した。

傾斜も、上り・下りとも気が付かないほどの緩やかさで歩きやすかった。深い森林と水の流れが一体となった風景が至る所で見られた。

由良川の原点、その「源」にも出合えた。場所々で表情が変わる源流の流れや滝の景色にも風情があった。普段見る堂々とした由良川の本流とは縁遠かった。

普段から木々や草花には無頓着であるが、自然の営みが少しわかった気がした。関心のある人にとっては堪らない所であると言える。

初めてで付いて行くだけで精一杯の体験だった。季節を変え、コースを変えて、何度も訪れたい気分で終わった。

再訪の際は、天候による状況変化が激しいので、相応の準備が必要と感じた。

 

≪参考≫

京都大学研究林は、大正10年(1921)、学術研究及び実地演習を目的として、旧知井村の九ヶ字共有林の一部(4,179.7ha)に99年間の地上権を設定し、芦生演習林と称したことに始まる。大正12(1923)年、事務所、苗畑、宿舎等の用地として、5.9haを購入した。

平成15(2003)年4月、フィールド科学教育研究センターの発足に伴い、森林ステーション・芦生研究林と改称された。

本研究林(4,185.6ha)は、京都市の北約35kmにあり、福井県と滋賀県に接する京都府北東部、由良川の源流域に位置する。

標高は355〜959mで、標高600〜800mの部分が全面積の約2/3を占める。丹波高地にみられる準平原状の地形を呈しているが、斜面部は全般的に急峻であり、傾斜は30〜40度のところが多い。

地質は中・古生層に属する丹波帯と呼ばれる砂岩や泥岩(頁岩)の基盤岩に東西に延びるチャート層を挟む。

チャートが卓越する場所では急崖や滝が形成されている。土壌は大部分が褐色森林土となっており、やや粘質で腐植に富んだ表土の厚い層が多い。

100年の契約期限が終わりに近づいているので、京大と地元の間で、今後についての協議が進んでいるようです。

参考資料≪芦生原生林生物誌、芦生の森案内、芦生の森に会いに行く、芦生の森,その他≫

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