京都府宇治田原町 宇治田原の柿屋
Sheds for dried persimmons, Ujitawara town, Kyoto
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Nov.21.2017 中山辰夫
京都府南部の山城地域は、宇治茶の産地として日本遺産第一号として認定された。
お茶の京都全体図
その一角を占める宇治田原町は、宇治茶の一大産地として知られ、日本緑茶発祥の地ともいわれる。
宇治田原町MAP
江戸時代、永谷宗円によって生み出された「青製煎茶法」により、それまで茶色で味も粗末であったお茶が、美しい緑色で香りが高く味も圧倒的に優れた現在の緑茶に生まれ変わった。
茶園の一部
柿の木
霜よけとして柿の木が茶畑の中に植わっている。
シーズン到来でたわわに実をつけている。
宇治田原町名産の「古老柿 ころがき」づくり
この地域の茶生産農家は茶から手がはなれる11月頃から干し柿づくりを始める。
「鶴の子柿」と称されるこの柿は、旧奈良街道沿いの京都から奈良の間の地域のみに自生するといわれる。
近くの禅定寺の伝承によると、いつごろからか美しい娘が年末に白い粉のふいた干し柿を売り歩くようになり、村人がその製法を習ったとある。
この地域では慶長年間(1596〜1615)頃から干し柿づくりが行われていた記録がある。
柿は皮を剥かれる。(かきむきやさん)という内職がおられたと聞く。皮は乾燥して漬け物に使われる。
柿屋
柿を並べ干す仮設物である。大きな棚が数段設けられる。
柿屋には大きな棚が数段設けられる。
15日程棚で干される。この間片面のみ干す。次いで水田にムシロを敷いて干し柿の裏側を約1週間干す。(画像引用)
次にムシロで柿を包みこみ小屋で2日間ほど熟成させる。その後、一気に天日に当てると白い粉をふきだし出来上がりである。
柿には天日より木枯らしが必要で、木枯らしにさらすと甘味が増すとされる。
宇治茶の産地として名高い宇治田原町では、古くから茶園の霜よけとして鶴の子柿が植えられていました。
鶴の子柿は小粒で渋が多い品種で、柿渋の原料にもなるものですが、宇治田原では「古老柿」と呼ばれる上質の干し柿に加工されます。
宇治田原の立川、岩山、南、禅定寺などでは、鶴の子柿が実る11月になると、稲刈りが終わった田んぼに柿屋と呼ばれる古老柿を乾燥させるための施設が建てられます。
この日は立川の大道寺地区へ行きました。
この日はお茶の里うじたわらマラソンが開催されており、交通規制があるので、国道付近に駐車して徒歩で大道寺地区に向かいました。
最初の柿屋
古老柿にならない小さな柿や、向いた皮は、田んぼの肥やしとして利用されるようです。
柿屋をじっくり撮影しました。
遠くに立川の茶園が見えており、沢山の実をつけた鶴の子柿の木も見えます。
大道寺集落の中心部に、柿屋が3つ並んでいます。
手前の柿屋
真ん中の柿屋
奥の柿屋は宇治田原で最大のものだそうです。
ランダムに撮影
大道寺集落付近の茶園に植えられた鶴の子柿。
小粒で細長い形をしています。
奥の大柿屋
帰路
駐車したところから、岩山の柿屋が見えたので撮影しました。
古老柿は上等の干し柿として出荷されるようです。
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