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長野県白馬村 青鬼

Aoni,Hakuba village,Nagano

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Sep.6,2020 瀧山幸伸

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お前鬼の館

                                 

                                                                                                                                                  


Nov.25,2013 中山辰夫

長野県北安曇野郡白馬村大字北城の一部。

白馬連峰は数日前に降った雪にうっすら覆われ、いよいよ冬の到来が近いことを告げている。

    

この時期の青鬼集落には何も期待できないが一度は現地に触れておきたいと行くことにした。

位置

  

白馬駅周辺よりR143を走り、大橋直前で右折する。(案内表示がある) 途中に姫川ダムとJR大糸線の鉄橋に出会う。

姫川第二ダムと鉄橋

     

いよいよ山道に入る。対面がままならぬ。対向車が来ないように願いながら走る。つづら折りの坂道となり、曲りを繰り返すごとに山奥へと入ってゆく。

集落に付く。斜面が開けた南西部からは、白馬村の中心街と北アルプスの五竜岳と鹿島ケ岳などの山々が見える。

   

集落の概要

  

桃源郷青鬼の集落は山村の中にある。これからは雪の下で厳しい冬を過ごす草木が、新緑の頃になると喜びを爆発させるように、花で溢れるようだ。

    

集落の家並

トタン葺きの家屋が並ぶ。標高750m〜800mの海岸段丘上に拡がる青鬼集落である。

     

主屋14棟は全部茅葺屋根をトタンが覆う寄せ棟の大型な建物で、表側屋根をカブト造りにして、表側のみ中2階建て(一部平屋建て)になった家屋が殆どである。

そして正面は少し出桁造りになっていて、真壁造りの壁面に全戸統一している様だ。

最も古いとみられるものは19世紀前期に遡ると推定される。

土蔵は主屋から少し離れた位置に建っていて、万一の火災を考慮したものである。また土蔵には冬に備えて雪囲いの木組みが組んであり、晩秋にはここに藁を掛けて雪囲いした風景が見られる。

表側をカブト造りにしているのは、雪の多いこの地方では、2階部分が冬の出入口になることの対応のようであると思う。

    

その他、棟に工夫がしてある。小さな屋根を構える棟の端には鶏袋が反りかえり、入母屋状の屋根の部分に「寿」や「水」の字が書かれている。「寿」は一家の繁栄を願い、「水」は火事が出ないことのお願いであろう。

  

お善鬼の館

明治41年降籏さんのお宅が空き家になったので、平成17年に「お善鬼の館」という名称で、青鬼を紹介する施設とすると共に、この地区の集会場にしたもの。

     

玄関から室内彼入ると正面に農機具が展示されている。内部は公開されており、御上(おえ 居間)や地炉(じろ 囲炉裏)などがある。

  

案内板

    

青鬼棚田周辺

住民は冬の間は山を下りて暮らし、春になると水田の準備を始める。誰にも出合わなかった。

 

ガッタリ(米搗き)

     

棚田には青鬼堰からの用水が供される。

青鬼堰は幕末の1860(万延元)年に着工され4ケ月の歳月を掛けて完成したものであるが、70〜80m程下を流れる青鬼沢から導水されるため、集落から1.1㎞程遡った所に堰が設けてある。

棚田用地

    

集落を抜けた所にある。周囲には石垣が築かれている。約80枚の田んぼとされる。平成3年から「紫米 むらさきまい」を栽培している。

赤飯のルーツとされる古代米である。「白馬紫米」として販売されている。

畦畔は石積つくりのものが多く、ただ積んだという感じである。カメラマンの撮影スポットで、畔が痛めつけられることが多いと聞く。

   

公民館周辺

     

青鬼集落総括

松倉家

       

青鬼集落はJR白馬駅から車で約20分の山地に位置し、青鬼神社を中心とした十数戸の集落である。

かつて建物屋根は全ては茅葺であったが、現在は職人や材料不足によりトタン葺となっている。

トタン葺の民家15戸はまとまって残されており、どの建物も手入れが行き届いており、住む人の誇りが感じられる。

集落は豊かな自然に囲まれ、周囲の山々に挟まれている。周りには電線も見られず、人の手の入らない自然が残されている。

この集落にも、住民の老齢化が進み、今後の集落存続に対し、種々の検討が始まっているとのこと。

青鬼集落には、埋蔵文化財や1700年代の石仏群が多数ある。

青鬼神社の人操みの神事は白馬の無形文化財に指定されている。

青鬼神社

    

約150段の石段を上る。参道の西側一帯は20〜30年生のスギが植生されているが、手入れがほとんどされていないようで、過密で暗い相容である。

桂の清水やカツラの巨木も見過ごした。

    

神社は大同年間(806〜9)の創始と伝えられる。山腹の岩屋に奥ノ院として祀られていた。安和2年(968〜970)、現在地に遷す。1882(明治15年)火災に遭い、再建されたもの。

    

青鬼集落の四季 「白馬村観光局のご協力で拝借致した物の掲載です」

四月のこぶし

 

5月の青鬼

 

青鬼集落

 

青鬼から見た白馬村

 

夏の青鬼風景

 

青鬼と五竜

 

10月秋の白馬

 

冬の青鬼

 

来年は自分の目で桃源郷青鬼集落の美景を確かめてみたい。

参考資料≪日本の棚田百選、百選の棚田を歩く、日本財団図書館、白馬村観光局及びHP,ほか≫


Oct.2010 瀧山幸伸 source movie

A camera

                                                                                      

B camera

                                         

Oct.2004 HD(1280x720)

                        

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