長野県小諸市 小諸市街
Downtown,Komoro city,Nagano
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宿場街、城下町の動態保存と活性化 |
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小諸市丙38 旧小諸本陣(長野県小諸市内) 主屋 重文 近世以前/民家 江戸後期 19世紀初 桁行15.6m、梁間15.3m、二階建、切妻造、妻入、東面・北面及び西面庇付、桟瓦葺 19730602
小諸市丙38 旧小諸本陣(長野県小諸市内) 表門 重文 近世以前/民家 江戸後期 19世紀初 一間薬医門、桟瓦葺 19730602
小諸市丁311 小諸城 大手門 重文 近世以前/城郭 桃山 慶長17(1612) 五間櫓門、入母屋造、本瓦葺 旧扉板断片1枚 19931209
小諸市丁311 小諸城 三之門 重文 近世以前/城郭 江戸後期 明和3(1766) 三間櫓門、寄棟造、桟瓦葺、左右袖塀附属 19931209
Apr.8,2018 瀧山幸伸
大手門
本陣
問屋場
懐古園
Kaikoen
動物園
Feb.2016 酒井英樹
小諸本陣
Komoro honjin
小諸は北国街道のとおる城下町で、宿場と同時に佐久地方の政治経済の中心となっていた。この住宅は小諸宿の本陣と問屋を兼ねていた上田家所有であったが明治中期に田村家に移った。
かつては主屋のほか座敷、蔵、門などで構成されていたが、現在は主屋と表門のみである。
主屋は間口7間、総二階で屋根は切妻造、妻入で、建物の立ちが高く、大きな妻壁を正面に見せることで多少の威圧感を醸し出している。
一階正面は現状では格子戸となっているが当初は開放で、街道から直接縁側に上がれる構造となっていた。二階は中央5間に出格子を構え、持送りには繰形をつける。
妻壁は束と貫を化粧とし、中央に屋根付の看板掛けを付ける。
表門は主屋の脇に街道に面して建ち、かつてはその奥に本陣座敷があった。
小諸本陣は主要街道に残る数少ない本陣の主屋で、改造はあるものの軸部の保存がよく、正面外観など意匠にも見るべきものがあり国の重要文化財として指定されている。
<主屋>
桁行15.6m、梁間15.3m、二階建、切妻造、妻入、東面・北面及び西面庇付、桟瓦葺
江戸時代後期[19世紀初頭]
<表門>
1間薬医門、桟瓦葺
江戸時代後期[19世紀初頭]
小諸城
Komoro castle
小諸城は長享元年(1487)に大井伊賀守光忠が築いた鍋蓋城を前身とする。その後、仙石久秀が慶長年間(1596-1615)に根本的に改めて築城した。
浅間山麓の傾斜地の上手を城下町とし、下手の低い土地に城を構えており、火山灰の浸食で出来た断崖を天然の要塞として利用した縄張りを持つ。
現在城跡は「懐古園」として公開され、その入り口に三之門があり、北東約200m離れた市街地に表門である大手門が残っている。
大手門は明治維新後民間に払い下げられ、料亭等に利用されたため中二階を設けられるなど大きく改造されていた。
しかし、主要構造部については旧態を保存されており、国の重要文化財指定後の近年に解体修理の際に建築当初の姿に復元されている。
一階部分は城門として豪壮な構えを持つ一方、二階は住宅風な特色を持つ。
三之門は大手門より小規模ながら大手門と類似した構造で二階は住宅風の特色を持つ。
二つの門とも主要な城門が元位置に残り重要であり、国の重要文化財に指定されている。
<大手門>
五間脇戸付櫓門、入母屋造、本瓦葺
桃山時代[慶長17年(1611)]
<三之門>
三間脇戸付櫓門、寄棟造、桟瓦葺
江戸時代[明和3年(1766)]
Apr.13,2016 川村由幸
懐古園
Kaikoeen
長野県小諸市丁
Sep.2011 柚原君子
懐古園
Kaikoeen
撮影 July 2011
June 2004 瀧山幸伸 HD(1280x720)
北国街道の宿場町であり、城下町でもある。
小諸といえば小諸城懐古園と島崎藤村。城下町のイメージが先行し、北国街道の主要な宿場町としてのイメージは薄い。行政も観光協会も宿場町小諸のアピールには消極的だった。
北国街道が追分で中山道から別れ、小諸は最初の大きな宿駅として機能していた。現在の街並も宿場町としての面影が濃厚に残っている。軽井沢側の高浜虚子記念館あたりから上田側の本陣問屋場付近まで、かなりの長さで古い街並みが連続する。緩い坂道を上から下向きに散策するのは快適だ。近年、本陣主屋も移築復元され、脇本陣とともに在りし日の賑わいを感じさせる。城下町と宿場町が複合した街並は全国でも少なく、ましてや東海道中山道でも本陣脇本陣が現存する宿場は少ない。小諸は軽井沢など主要な観光地にも近く、その点でも大きなポテンシャルがある。
既に「ほんまち町屋館」で宿場町のアピールをはじめたり、老舗の蕎麦店で有名人を招き寄席を開いたりと、城下町の堅苦しさではなく、宿場町の庶民性をフィーチャーした町おこしが始まっている。どこでも言えることだが、一番無関心なのは住民なのだ。毎日見慣れているから、価値を過小評価するのも無理はないのだが。
また、明治に入っても宿場町には行政拠点は置かれなかったため、インフラも含め行政支援は薄いのが通例だから、連帯する必要があろう。「小京都ネット」のように、「宿場町ユニオン」などを結成し。各地の宿場町が連携してプロモーションを行ったり、持ち回りでイベントを開いたりすることも町おこしに有効ではなかろうか。
懐古園
Kaikoen
本陣主屋
本陣問屋場(国重要文化財)
脇本陣
宿場の街並
Post town
July 2004 HD(1280x720)
大塚味噌醤油屋
大塚本店
江戸本町庄屋 屋敷
ほんまち町屋館
そば七 店の主人が町おこし運動を推進している。2階で寄席なども開かれ、イベントで宿場を盛り上げる。
取材メモ
July 2004 ほんまち町屋館の人はかなりの知識を備えた町おこし活動家。自費で作った資料などに頭が下がる。行政が本腰を入れる必要がありそうだ。
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