奈良県明日香村 鬼の俎・雪隠古墳
(Onino Secchin & Manaita Stones, Asuka, Nara)
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Dec.2011 野崎順次
撮影日: 1977年8月と10月(2011年にネガフィルムをデジタル化) 34年前に謎の石像物に胸躍らせて明日香村を歩き回った。
Dec.2009 撮影/文:野崎順次
奈良県高市郡明日香村野口および平田
撮影日: 2009年12月6日
村道の上部に「俎(まないた)」といわれる石槨の底石があり、村道の下部に「雪隠(せっちん)」といわれる石槨の上石が転落している。
「大和の伝説」に収録されている伝説によると、下平田の東、キリガ峯という小さい坂道に鬼がおり、通行人をみると霧を降らせて、通行人が行き迷うとこれをつかまえて俎の上で料理し、雪隠で用を足したとする。
横口式石槨として復元すると、まれにみる立派なもので、とくに硬い花崗岩をくりぬいて製作しており、石材加工技術の上からも注目される。
同時に、加工された各部分がほぼ30センチ「尺(しゃく)」で計算されている(網干善教氏の指摘)ことも注目される。
俎の上面に三列に並ぶ楔形のノミ穴は、後世になって石を利用するため石材を割ろうとしてつけられてものである。
俎のほうは、最大幅4.47メートル、幅2.85メートル、地上に露出している厚さ0.7メートルで、石舞台古墳の巨大な天井石に匹敵する。
この巨石の上面に、2.77x1.52メートルの長方形の彫り出しがあり、一端には、閉塞のための石栓を入れる彫り込みがある。
蓋石は丸みのある釜風呂ふうで、これをかぶせた時の棺を収める部屋は、長さ2.5メートル(復元)、幅1.5メートル、高さ1.3メートルで、横口式石槨としては最大級である。
墳丘の規模や形態は分からない。
(「日本の古代遺跡 7奈良飛鳥」平成6年、保育社)
Mar.2006 撮影:瀧山幸伸 source movie
鬼のせっちん、鬼のまな板
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